解体工事の違法トラブルを防ぐには? 依頼前に確認すべきこと
かいたいコラム
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建設工事のなかでも解体工事は、とくに法規制が多くあります。違法トラブルも起きやすく、それだけに業者選びは重要です。施主としてどのような許認可や届け出が必要で、どのようなことをしないと違法となるのか、といったことを知っておくことも大切です。
今回のコラムでは、解体工事でどのようなことが違法となるのか、そのリスクを回避するために施主が業者に依頼する前に確認すべきポイント、そして自分で解体することは違法になるのか、といったことについて説明します。
マトイは東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県での解体工事およびリフォーム工事をお請けしています。施主の皆様に確かな技術と法令遵守で安心・安全な工事をご提供しています。どうぞお気軽にお声掛けください。
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解体工事における“違法”なこととは?
「違法」とは文字通り、法律や法令に反していることをいいますが、まず解体工事においてどのようなことが違法になるのか、その具体的な事例をご紹介します。
無許可営業
解体工事を事業として行う場合は、建設業法に基づいた「建設業許可」もしくは建設リサイクル法に基づいた「解体工事業登録」が必要です。
解体工事業登録は都道府県ごとに登録することで、500万円未満の小規模な解体工事が行えます。建設業許可は、国土交通大臣許可によるものと都道府県知事許可のものとがあります。知事許可の場合、主たる営業所は一都道府県内です。大臣許可では営業エリアが2県以上になります。また扱う工事の規模は500万円以上の大規模解体を含めたすべての解体工事が可能となります。
これらの許可を得るには、技術者、経営体制、資金力、事務所要件などを満たしたうえで、それぞれ所定の行政庁へ申請して審査を受ける必要があります。責任をもって業務に当たる体制が整っていなければ、許可は取得できません。
言い換えると、これらの許可を取得していない業者は安定して事業を運営する条件がじゅうぶんに整っておらず、工事や廃棄物処理の質に問題がある可能性があります。
解体工事を行うために必要な建設業許可や解体工事業登録をはじめ、解体工事に必要な許認可等をこちらのコラムで詳しく説明しています。
産業廃棄物の不法投棄
解体工事では廃棄物の処分が、工事そのものと同等に重要な課題になります。
解体工事で出てくる廃棄物は産業廃棄物の扱いになり、その処分は法令に則って適切に処理しなければなりません。これには手間も費用も要します。そのため、業者のなかには少数ではあるものの、処分費用を浮かせるために山林や空き地へ不法投棄することがあります。
不法投棄が発覚した場合、解体工事を依頼した施主も責任が問われ、罰則の対象になる可能性があります。そういった事態を避けるためにも、きちんとした許認可を取得している業者に依頼することや、見積り費用が極端に安い業者には注意するようにしてください。
解体工事に欠かせない廃棄物処理について、こちらのコラムでその種類、処理の流れ、処分費用などについて詳しく説明しています。
届け出義務違反
解体工事では、法令に則って必要となる届け出がいくつもあります。これらの関係する法律で義務となっている各種の届け出を行わないまま工事を進めると、「届け出義務違反」となります。
以下に、主要な届け出の根拠となる法律に沿って、対象となるもの、違反行為、罰則について説明します。
建設リサイクル法(分別解体の届け出)に関する届け出違反
建設リサイクル法は、一定の規模以上の工事でコンクリートや木材等を分別解体し、再資源化を義務付ける法律です。
対 象:床面積80㎡以上の建物の解体工事
違反行為:工事着手7日前までの届け出を怠る
届け出内容と異なる工事を実施する
罰 則:20万円以下の罰金(自治体の条例で50万円以下の場合もあり)
建設リサイクル法は解体工事において欠かせない法律の1つです。こちらのコラムでこの法律やそれに基づいた分別解体などについて説明しています。
石綿障害予防規則(石綿則)に関する届け出違反
建築物や工作物等を解体および改修する際、アスベスト(石綿)使用の有無を事前に調査・記録し、結果を報告することが、この規則によって義務となっています。
対 象:すべての建築物
違反行為:アスベスト事前調査を実施しない
調査結果を報告しない(床面積80㎡以上は必須)
アスベスト使用があるのに「特定粉じん排出等作業届」を提出せずに工事へ着手
罰 則:3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
現在、解体工事ではアスベスト事前調査とその結果報告が義務となっています。そのアスベストの基礎知識や事前調査等について、こちらのコラムで詳しく説明しています。
建築基準法に関する届け出違反
建築基準法では建築基準法第15条第1項および施行規則第8条に基づき、延べ面積10㎡を超える建築物を解体撤去する場合、「建築物除去届」を義務付けています。
これは「建築物の除却(解体)状況を行政が正確に把握し、建築統計として活用するため」です。建物を除却する際、着工前に行政に建築物除却届を提出します。
対 象:床面積10㎡を超える建物
違反行為:着工前日までの届け出を怠る
罰 則:50万円以下の罰金
道路交通法に関する届け出違反
解体工事では工事現場付近の道路において工事車両の駐車、重機の搬入出やそれに伴う交通規制、足場や養生シートの道路へのはみ出しなどが生じることがあります。
その場合、道路交通法第77条・78条によって「道路で工事または作業をする行為」に該当し、警察署長の「道路使用許可」を取得する必要があります。
対 象:道路上に車両・重機・資材を置く場合
違反行為:警察署への道路使用許可申請をせずに作業
罰 則:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に関する届け出違反
解体作業によって多くの廃棄物を排出する解体工事では、廃棄物処理法の分別・保管・委託契約・マニフェスト・処理計画など、排出事業者に関する各種の義務が関係します。これらを法律に則って適切に処理を進める必要があります。
対 象:一般廃棄物・産業廃棄物・特別管理廃棄物
違反行為:マニフェスト未交付・虚偽記載・産廃処理計画書の未提出(自治体条例)
罰 則:1年以下の懲役または100万円以下の罰金(電子マニフェスト義務違反)
廃棄物処理の根拠となる廃棄物処理法の基礎知識が、わかりやすく説明してありますので、参考にお読みください。
建設リサイクル法による解体工事業登録に関する届け出違反
解体工事を事業として行うには、建設業許可もしくは解体工事業登録が必要です。この2つは、根拠となる法律や請けることができる解体工事の規模が異なります。
比較的取得しやすい建設リサイクル法による解体工事業登録は、都道府県知事へ申請することで可能になります。それによって500万円未満の小規模解体工事を請けることができます。
対 象:500万円未満の解体工事
違反行為:解体工事業登録のない状態で工事を行う
罰 則:1年以下の懲役または50万円以下の罰金
建設業法による解体工事業許可に関する届け出違反
前項で記している解体工事業登録でできる解体工事(500万円未満)以上の工事を行うには、建設業法による建設業許可が必要です。これによって500万円以上の大きな規模の解体工事を請けることができます。
対 象:請負代金500万円以上の解体工事
違反行為:建設業許可なしで工事を受注
罰 則:3年以下の懲役または300万円以下の罰金
マニフェストを発行しない廃棄物処理
解体工事現場の廃棄物を処分するには「マニフェスト(産廃管理票)」の発行が義務となっています。これは廃棄物の処理を追跡し、各段階の処理が適正に行われたことを確認するためのものです。これがないと廃棄物を適切に処理したことが追跡できず、不法投棄の温床になります。
業者のなかにはマニフェストを発行しないで、不法投棄をしたり不適切な処理をしたりする悪質な業者がいます。不適切な廃棄物処理を防ぐためにも、施主として業者との契約時にマニフェスト発行の確認をするとともに、解体工事終了後にはマニフェストの控えを提出してもらい保管しておくようにします。
廃棄物処理に欠かせないマニフェストについて、こちらのコラムで詳しく説明しています。併せてお読みください。
違法トラブルが起きた場合の施主側のリスク
解体工事において、前述のようなことをはじめとした違法行為となるものがあります。施主として「知らなかった」では済まないケースが多く、これらの違法行為が発覚すると、施主側にも以下のような影響が及びます。
・行政からの指導、改善命令などを受ける
・委託基準違反による罰則が科せられる
・原状回復費用の負担が生じる
・近隣からのクレームや損害賠償のリスクが高まる
・新築工事の遅延による追加費用が発生する可能性が高まる
施主が依頼前に確認すべきポイント
違法トラブルを防ぐためには、業者との契約や依頼前に次のことを確認することが大切です。
許可や資格の有無
依頼しようとする業者が、適正に仕事を行うための基本的な条件として必要となる次の許認可や資格を有していることの確認は、とても重要です。これらは通常、業者のホームページや営業担当者の名刺に記載されています。もしもホームページや名刺にそれらの明記がなく、尋ねても返答が曖昧な場合は注意が必要で、そういった業者への発注は避けた方が無難です。
・解体工事業登録(建設業許可)
・産業廃棄物収集運搬業許可
・アスベスト調査資格者の在籍
・賠償責任保険・労災保険の加入状況
見積り書の内容
見積り書からも、その業者が誠実な仕事をする会社であるか否かを見ることができます。施主が専門知識をもっていないことを前提に、具体的な内訳の記載、専門用語の説明、不明点がある場合の対応などの説明を見積り書に記載したり、受け渡しの際に一言添えたりしています。相手の立場に立った配慮が行われていることも、大切なチェックポイントです。
それらを前提に、見積り書を見る際は次のことに注目してください。
・工事範囲を具体的に記載している
・「一式」表記ばかりになっていないか、内訳とそれらの単位の記載がある
・現在は義務となっているアスベスト調査費や届け出費用も記載している
・地中埋設物が出た場合の追加費用のルールを明記している
施主となる立場の方が見て、不明点が多い見積りは追加費用が発生しやすい傾向があり、注意が必要です。不明点は適宜、担当者に確認するようにしてください。
廃棄物処理の流れ
建物本体の解体工事費に次いで、廃棄物の処理費用は高くなります。それは廃棄物処理の重要性に比例するともいえ、それだけに適正に処理することが重要となります。
しかし、残念ながら少ないとはいえ、不適切な処理を行う業者がいます。そういった業者を避けるためには、次の点をポイントに見極めてください。
・廃棄物処理について分別方法の説明があるか
・処分場の名称を提示しているか
・マニフェストを発行する業者であるか
・処分費が相場より極端に安くないか
届け出の担当
通常、必要な届け出は業者が代行して行います。しかし、施主としてどのような届け出が必要になるのか、それらがもれなく行われているかを確認する必要があります。
・建設リサイクル法の届出を誰が行うか
・アスベスト調査結果の説明があるか
・届出書類の控えを施主が確認できるか
近隣対応
解体工事で欠かせないことの1つに近隣対応があります。これは工事前後の施主と近隣の方々との関係性にも影響するものです。
そのため近隣に対して可能な限り工事の影響を少なくするための配慮はもちろん、作業員の挨拶など近隣の方々にマイナスの印象を与えない配慮も必要です。業者の基本的な対応として次の事前確認が必要です。
・着工前の挨拶回りを誰が行うか
・騒音や粉じん対策の具体策
・トラブル時の窓口と対応フロー
違法トラブルを避けるためのチェックポイント
解体工事では、誰もがスムーズに進めたいと思います。なかでも違法トラブルは避けたいものです。ここまで説明してきたものも含めて、ここで改めて違法トラブルを避けるためのチェックポイントを以下にまとめます。
・解体業者の許可番号を確認する
・アスベスト調査の説明を受ける
・建設リサイクル法の届け出を確認する
・見積り書に「一式」表記が多すぎないことを確認。「一式」の表記については、“単価”や“一式”の内容を確認する
・相見積りを行って、他社と処分費が大きく違わないか(極端に安すぎないか)確認する
・マニフェストを発行する業者か確認する
・近隣対応の方針を確認する
・見積り書もしくは契約書に工期と遅延時の対応が明記されている
自分で解体するのは、違法になるか?
家屋の解体工事を考えている方のなかには、「自分で解体する」ことを検討している方もいることでしょう。その場合、法的に問題がないか否かについて説明します。
自分で家を解体することは違法か否か
これについては、次に挙げることから“ほぼ違法”といえます。
・延べ床面積80㎡以上の建物を解体する場合は、建設リサイクル法に基づく届け出が必要
・廃棄物を運搬するには「産廃収集運搬業許可」が必要
・アスベスト含有建材の有無について事前調査を実施し、その結果報告が必要
・アスベストを使用していた場合、その撤去作業には専門資格が必須
・必要な届け出義務が複数あり、個人では対応が困難
以上の条件をクリアしなければ、自分で家屋を解体することは難しいといえます。
それでも解体を自分で行う場合は、廃棄物運搬やアスベスト調査などのように許可や資格が必要な部分を、それらを所持する専門業者に依頼する必要があります。これらの点を考え合わせると、物置やフェンスなどの小規模な撤去であれば可能な場合もありますが、建物解体は専門業者に依頼するのが安全で効率的といえます。
DIYによる解体は安全を第一優先で
建物の解体は「壊すだけ」の作業に見えて、実際には建設業許可や産業廃棄物の運搬義務、アスベスト事前調査、自治体への事前届出など複数の法律が関わっています。
これらのすべてをクリアすることは難しく、個人が自宅を自力で解体するとほぼ確実に法令違反となります。
同時に最優先すべきことは“安全”です。もしもDIYの経験が豊富で腕に自信があったとしても、家を解体する負担は大きなものです。必要な専門の工具や重機の扱いも必要になります。なかには不慣れなものもあり、その場合はケガ等のリスクが高くなります。
なによりも安全を第一に考えて、個人で対応するのは物置やフェンスなど“ごく小規模な撤去”にとどめ、家屋本体の解体は専門業者に任せることが賢明な選択といえるでしょう。
まとめ
解体工事で違法トラブルが起こると、施主にも責任が及ぶ可能性があります。そのため、事前の確認がとても重要です。特に「許可」、「届出」、「廃棄物処理」の3点を押さえるだけで、トラブルの発生リスクは大幅に減らせます。
この3点を押さえることは、安心して解体工事を任せることができる業者を選ぶことにほかなりません。そのためには安さだけで選ばず、提示された見積り書がわかりやすく具体性がある、どんな質問にもしっかり答えてくれるという点が重要ポイントです。
マトイは東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県で解体工事やリフォーム工事を行っています。工事には解体工事の知識をしっかり持った営業担当者がついて、着工から完工にわたってしっかり施主様をサポートします。
なお、弊社の営業担当全員が建築物石綿含有建材調査員の資格を有し、現場の作業も熟知しています。単なる営業担当としてだけでなく、現場と施主様をつないで、安全・安心を施主様にお届けし、円滑な工事を支えています。
ベストな業者選択は適正かつ安心・安全な解体工事を行い、目標へのステップを大きく進める大切なポイントです。
解体工事は、「許可」、「届出」、「廃棄物処理」の適正条件をしっかり満たしているマトイにお声掛けください。
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記事の監修
株式会社マトイ 営業担当菅野
株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
ご不明な点やご要望、疑問に思われていることはございませんか。
どんな些細なことでも丁寧にお答えいたします。お気軽にお問い合せください。
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