そのブロック塀を解体するとしたら…解体の流れと費用、そして境界線について。
かいたいコラム私たちが暮らしているこの国は、世界でも有数の火山国で、地震が多く発生することでも知られています。その傾向はさらに強まっているため、建物やインフラの安全性の確認と対策が進められています。その1つに、建物の耐震工事や空き家の解体、そしてブロック塀の転倒にも注意を払う必要性が指摘されています。
ブロック塀の役割と所有者の責任
ブロック塀は身近なところにあります。塀は市街地などの込み入った場所や狭い場所で欠かせない外構構造物であり、そのなかでブロック塀は適切に作られて管理されていればより高い安全性で私たちを守ってくれます。
塀の役割
私たちの暮らしは、風・雨・寒冷といった自然や、騒音・犯罪・視線・車や物があたることの外力などの刺激を常に受けています。それらから守り、安心して暮らせる環境を保つために個々の家の周囲に塀を設置します。さらに隣家との仕切りにもなっています。
塀はその建材によって耐久性や機能の程度に違いがありますが、基礎を築いて硬いブロックを積み上げて作るブロック塀は、プライバシーの確保や防犯・防火により高い機能を示しています。
ブロック塀の種類
一言で「塀」といっても、建材や構造によってさまざまな種類があります。今回のコラムではブロック塀を取り上げますが、ブロック塀も構造の特徴から次のような種類があります。
①コンクリートブロック塀
コンクリートブロックを鉄筋で補強し、モルタルを充填しながら積み上げて造られています。鉄筋で補強していることから、補強コンクリートブロック塀とも呼ばれます。
②組積造の塀
「そせきぞう」と読みます。コンクリートブロックや大谷石、煉瓦等を積み上げて造られています。①のコンクリートブロック塀との違いは、鉄筋を使っていない点にあります。
③万年塀
「まんねんべい」と読みます。鉄筋コンクリート製の支柱の柱に、コンクリートの平板を落とし込んで造られた塀です。
ブロック塀のメリットとデメリット
ブロック塀の耐久性はフェンスや生け垣などと比べると高く、30年程度は使えます。また目隠し効果によってプライバシーをより守ることができます。
その反面、圧迫感の強い印象となり、敷地内の風通しが悪くなる傾向があります。この点はデザイン性の高い化粧ブロックや、コンクリートブロックでは透かしブロックと呼ばれる穴の開いたブロックを使うことで解消が可能です。しかし透かしブロックを多用することによって塀の強度や耐久性が低下することがあり、注意が必要です。
知っておきたい所有者の責任
ブロック塀が倒壊した、というニュースはたまに聞くことがあります。学校近くで、塀の傍を通っていた児童が倒壊した塀の下敷きになったという痛ましい事故もありました。
もちろん、地震などの災害が倒壊の理由であれば、所有者に直接の責任があるとは断言できません。しかし、こういった災害が起きた際に、倒壊するであろうことが容易に想像できる状態を放置していた場合は、所有者の管理責任が問われることがあります。
いつ、どのようなことが起こるかわかりません。少なくともブロック塀の所有者としてはこういった事態をできるだけ引き起こさないように、日々、しっかり管理することが大切です。
【隣家との境界線と塀の責任の所在】
ブロック塀の管理責任は所有者にあります。しかし、なかには所有者がわからないものや、「芯積みブロック」といわれる隣家との境界線上に塀の中心を置いて造ったものがあります。これらは日々の管理やなんらかの問題が生じた際にトラブルになりやすいケースです。
だれが造ったか不明であっても、塀がどちらかの敷地内に完全に収まっていたら、それは塀がある土地側の人が所有者となります。一方、心積みブロックのように境界線上にある場合は、原則、共有となります。(民法第229条:境界標等の共有の推定)
なお修理・解体に関する費用負担は、所有者が行います。
共有の場合、塀が倒壊しかけているような状態であるのを発見して、改修を急ぐ場合は、隣家の同意がなくても単独で行うことができます。しかし、完全に造り替える場合は隣家の同意が必要です。費用もそれぞれの塀の持ち分に応じて負担します。
もし塀が倒壊して通行人などに被害を与えてしまった場合、それが管理を怠った結果によるものであったら、その責任は所有者が負います。
共有の場合は隣り合う双方で連帯責任を負うことになります。
境界線を含めた塀の管理に関してはなにかと隣家とのトラブルが起きがちです。しかし、日ごろから双方がコミュニケーションを取りながらお互いにより良い関係を築いて、こういった問題も円滑に対応していきたいものです。
ブロック塀の危険サインを要チェック
ブロック塀が撤去の必要があるほど危険であるか否かは、一見しただけでは判断できないかもしれません。しかし、外見からそのサインを読み取ることができます。
以下にブロック塀の構造ごとの建設基準と危険サインを記します。これはブロック塀を管理するために必要な事柄です1つでも該当するサインがあれば、そのブロック塀は倒壊の危険性があると考えられます。できるだけ早く各市町村の窓口や信頼できる建築関係の業者などに相談してみてください。もちろん、マトイでも相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
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なお、建築基準には建築基準法によるものと日本建築学会の基準があります。建築基準法による基準は安全性を確保する最低限の基準であるため、学会基準も合わせることでより安全性を保つことが考えられます。
コンクリートブロック塀の建築基準と危険サイン
建築基準
項 目 | 建築基準法施行令
(第62条6・8、または平成12年建設省告示1355号の計算によって安全確認) <法律上守らなくてはいけない基準> |
日本建築学会基準
(空洞ブロック材を用いた塀の場合) <推奨> |
高 さ | 2.2m以下 | 2.2m以下 |
厚 さ | 高さ2m以下の塀⇒10㎝以上
高さ2m超の塀⇒15㎝以上 |
高さ2m以下の塀⇒12㎝以上
高さ2m超の塀⇒15㎝以上 |
控 壁
(高さ1.2m超える塀に適用) |
長さ3.4m以下ごとに控え壁を設置
(塀の高さの5分の1以上の長さのもの) |
長さ3.4m以下ごとに控え壁を設置
(控壁の長さ40㎝以上、控壁の下がりは本体高さより45㎝以内) または控柱を設ける |
基 礎 | 基礎の根入れ深さ(地中に埋まる深さ)
30㎝以上 基礎の丈 35㎝以上(高さ1.2m超える塀に適用) |
基礎の根入れ深さ(地中に埋まる深さ)
30㎝から50㎝以上(基礎の形状と高さによる) 基礎の丈は根入れ深さプラス5㎝以上 |
鉄筋等 | ①鉄筋径9mm以上を使用
②縦筋・横筋ともに80㎝以下の間隔で配筋 ③壁の四隅(両端と上下)と基礎に配筋 ④先端はかぎ状に折り曲げる ⑤鉄筋の周りにはコンクリートまたはモルタルをじゅうぶんに詰める |
①D10(高さ8m超の場合は13)以上の異形鉄筋を使用
②横筋の間隔は80㎝以下、縦筋の間隔は塀の高さによる 高さ1.6m以下⇒80㎝以下 高さ1.6m超⇒40㎝以下 |
コンクリートブロック塀の危険サイン
□サイン1:傾き、ぐらつきがある。
わずかな揺れや外部からの圧力などで倒壊の危険性があります。なお、こういったことを調べる場合は、周囲に人がいないことを確認したうえで、調べましょう。
□サイン2:ひび割れがある。
ひび割れから雨水が入り込んでなかにある鉄筋を錆びさせます。この状態が長期間続くと、なかの鉄筋が腐食して、倒壊する危険性が発生します。
□サイン3:塀の高さが高すぎる。
高さがある塀は強い地震の揺れで倒れやすくなります。ブロックの厚さが10㎝だとすれば塀の高さは2.0m以下、15㎝の場合は2.2m以下が基準となっています。
□サイン4:控壁の間隔が広すぎる、もしくは控壁がない。
控壁とは、ブロック塀に対して垂直にブロックを積み重ねてブロック塀を支えるものです。塀の高さが1.2mを超える場合には必ず設置すること、そして控壁同士の間隔は3.4m以下であることが建築基準法で定められています。控壁が設置されていなかったり、その間隔が広すぎたりすると地震や外力が加わった際に倒壊しやすくなります。
□サイン5:透かしブロックが連続して使用されている。または多すぎる。
透かしブロックとは通気性やデザイン性をよくするために空洞部分が作られているものです。しかし、空洞があり、鉄筋を通す形状がないものがあり、使用には注意が必要です。透かしブロックを使う場合は、鉄筋が配置できる形状のものを使う、縦・横・斜め方向に2つ以上の透かしブロックを連続して積まない、最上段や最下段に透かしブロックを使わない、という設置時の注意があります。
□サイン6:築30年以上経っている。または、ブロックが劣化してボロボロになっている。
長年、風雨にさらされることでブロックが劣化した状態です。この場合、なかの鉄筋も細かい隙間から入り込んだ雨水によって錆びて耐久性や耐震性に問題が出ています。
□サイン7:石垣の上などに建っている。
ブロック塀には地震などの揺れに抵抗するための鉄筋を通していますが、石垣には鉄筋は固定されていません。そのため、通常の建てられ方をした塀よりも、揺れに対して倒れやすい状態です。
□サイン8:土留めに使っている。
土留めに塀を使っているということは、常に土の重さが塀にかかっている状態です。土の重量を支えるだけのブロックの厚さや必要な鉄筋の本数が不足しているため、地震などによって倒れる危険性が多くあります。
□サイン9 ブロック塀の基礎が土中35㎝未満しか入っていない。
基礎部分が浅いと、地震の揺れによって倒れる危険性は非常に高くなります。これは基礎部分を掘り起こしてみないと確認できないことです。しかし、前述の危険サインが1つでもあれば、確かめてみる必要があります。
これらのほかに、鉄筋探査機などで塀の中に鉄筋が入っているか、その本数は適切かといったことも調べる必要が出てくる場合があります。また、これらサインの1つでも該当するものがあれば、そのブロック塀は倒壊の危険性があると考えられますので、できるだけ早く各市町村の窓口や信頼できる建築関係の業者などに相談してみてください。もちろん、マトイでも無料で相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
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組積造の塀の建築基準と危険サイン
建築基準
項 目 | 建築基準法施行令
(第61条、または鉄筋等で補強され、かつ平成12年建設省告示1353号に従った計算によって安全確認) <法律上守らなくてはいけない基準> |
日本建築学会基準
<推奨> |
高 さ | 1.2m以下 | 基礎形状による
・Ⅰ形基礎⇒1.1m以下 ・逆T形・L形基礎⇒1.4m以下 なお1.1m超のものは、鉄筋による補強が必要。 |
厚 さ | その部分から壁頂までの垂直距離の10分の1以上 | 15㎝以上 |
控 壁 | 長さが4m以下ごとに、壁の厚さの1.5倍以上突出した控壁を設ける。ただし、実際の壁の厚さが基準の厚さの1.5倍以上ある場合は控壁不要 | 長さが3.6m以下ごとに60㎝以上突出した控壁を設置 |
基 礎 | 地中に20㎝以上埋め込む | 地中に30㎝以上かつ塀の高さの4分の1以上埋め込む |
組積造の塀の危険サイン
□サイン1:傾き、ぐらつきがある。
□サイン2:ひび割れがある。
□サイン3:塀の高さが高すぎる。
鉄筋等による補強がないものは1.2m以下が基準となっています。
□サイン4:壁の厚さが適切か。
塀の高さが1.2mの場合、壁の最下部で12cm必要。最も望ましい厚さは15㎝以上。
□サイン5:控壁の間隔が広すぎる、もしくは控壁がない。
塀の長さが4m以下ごとに壁の厚さの1.5倍以上突出した控壁を設ける必要があります。
□サイン6:築30年以上経っている。または、ブロックが劣化してボロボロになっている。
□サイン7:石垣の上などに建っている。
石垣には鉄筋は固定されていません。そのため、通常の建てられ方をした塀よりも、揺れに対して倒れやすい状態です。
□サイン8:土留めに使っている。
□サイン9 ブロック塀の基礎がない、または塀が土中20㎝未満しか入っていない。
基礎の丈は35㎝以上、地中に埋まっている深さは30㎝以上が必要。望ましいものとしては基礎の丈は45㎝以上、深さは40㎝以上とされています。
万年塀の建築基準と危険サイン
万年塀は昭和40年代ごろまではよく造られていました。敷地内を見えないようにしっかりとガードする万年塀に対し、景観への配慮や地震などに対する倒壊リスクの低減、敷地内も外部から見える方が防犯上有利という方向に社会の考え方が徐々に変わってきました。そういったことなどから、新たに造られることは減っている傾向がうかがわれます。
建築基準
万年塀はJIS規格で規定されている工業製品であるため、建築基準法では明確な定義や基準がありません。しかし、過去に造られた塀は現存しています。当社においても万年塀の解体や回収のための工事依頼は数多くいただいています。所有者の方は明確な基準がないからと管理を曖昧にせず、日々の安全管理をしっかり行い、危険リスクを回避してください。
万年塀の危険サイン
□サイン1:傾き、ぐらつきがある。
□サイン2:ひび割れがある。
□サイン3:破損している。
□サイン4:変色、風化。
変色や風化箇所は建材が劣化していることを示しています。
□サイン5:笠木の動きと欠落。
笠木とは塀の上部に乗っている部材。これが動いたり、欠けていたりしていないかもチェックします。
ブロック塀の撤去工事の流れと注意点
ブロック塀の解体・撤去については、家の解体とは違ったプロセスになります。しかし業者を選択するまでの施主様の行動はほぼ同じです。事前の準備についてコラムでも取り上げましたのでこちらもご覧ください。
なお、隣家との境界線上にブロック塀がある場合は、隣家との話し合いや工事に関しての打ち合わせなどが加わります。境界線上にはなく、自分の敷地内であったとしても、工事では隣家の敷地内に立ち入る可能性が高くありますので、隣家への配慮は欠かせません。
まずはブロック塀を撤去する際の一般的な流れとそれに付随する注意点などを並行して説明します。
近隣への挨拶
ブロック塀の解体撤去工事では、建物の解体と同様に重機を使って騒音や振動が起こったり、工事のための車両が行き来したりしてご近所の皆さんにご迷惑をおかけします。そのため、ご近所の方々への挨拶は欠かせません。そのため、工事の予定が決まったら挨拶回りをします。
マトイでは着工のおよそ1週間前にスタッフがご挨拶をさせていただくとともに、丁寧に工事内容や予定を説明してご迷惑をおかけするお詫びとご協力のお願いをしています。工事中に立ち入らせていただくことがありうる隣家に対しては、とくに誠意をもって対応させていただきます。しかし、ご近所付き合いに関してはそれぞれのお宅によっても考え方が違ってきますので、施主様と相談して進めさせていただきます。
なお、ご挨拶回りに関して説明しているこちらもご参照ください。
マーキング
マーキングとは、解体する場所とそうでない場所に印をつけて区別する、解体作業に入る前の準備です。マーキングが済んだらそこにコンクリートカッターで切れ目を入れておきます。こうすることでスムーズに解体作業を進めることができます。
しかし、なかには低価格を提示して、こういった基本作業を飛ばしてしまう業者もいますので、注意が必要です。見積りを取った時点でマーキング作業が含まれているかどうかを確認してください。
解体作業
ブロックを解体します。
ブロック塀の規模や解体する範囲や場所などによって、手作業で解体する場合と重機を使って解体する場合があります。また、手作業や重機を使い分けて作業を進めることもあります。
どのような方法で行うかによって作業員の人数、解体にかかる日数などが異なり、見積り金額も変わってきます。見積もりの段階でそれらの内容を確認しておきましょう。
廃材処理
解体によって出たブロックの廃材は産業廃棄物としてトラックに積まれて処分場で処分されます。
しかし、正しく廃棄しないで不法投棄するような悪質な業者もいます。自分の所から出た廃棄物が不正に廃棄されないようにするには、業者を選ぶ際は産業廃棄物収集運搬の許可を得て、マニフェスト制度に則って適切に処分している業者を選んでください。そうすると、マニフェストの伝票によって廃棄物が適切に処分されたかどうかを確認できます。
後片付け
取り壊しをしないで残っているブロック塀があったら、その断面などをセメント補修したり、解体作業後の現場をきれいに掃除したりします。
ブロック塀撤去にかかる費用の目安と安くするためのポイント
ブロック塀を解体することは、自分たちだけではなく地域社会の安全を確保するためにも重要なことです。とはいえ、施主様としてはやはり費用も気になることでしょう。費用については、塀がどの程度の範囲にわたって設置されているかといった規模や基礎の状態、地域などによって違いが出てきます。
ブロック塀撤去にかかる費用の目安
ブロック塀撤去にかかる費用の内訳は、主に人件費・運送費・廃材処分費などです。
人件費は地域によっても違いがありますが、東京近郊を見ると1人の作業員につき1日あたり20,000円以上と見ておくとよいでしょう。
運送費は、
・業者の拠点から現場まで、そして現場から廃材を処分する場所までの距離
・廃材の量と搬送するためのトラックの大きさ
・トラックをレンタルする場合はレンタル料金
などによって異なってきます。
廃材を処分するための費用も、廃材の量と廃材の種類によっても変わってきます。
ブロック塀の撤去にかかる費用の相場は1㎡あたり5,000円からといわれ、それを目安とすることができます。
この金額は、人件費・運送費・廃材処分費から割り出されている額ですが、前述のように現場や業者の状況によって違ってきます。あくまでも費用の目安として捉え、もっと確かな額を知りたい場合は、業者に無料見積りを依頼することをお勧めします。
撤去費用を安くするためのポイント
できれば少しでも費用は安く抑えたいと思うのは当然のことです。そのために施主様ご自身ができることを説明します。
相見積りを取る
解体工事業者を決める際、1社だけで決めるのではなく、複数の業者に相見積りを出してもらいます。その際、「相見積もりであること」「無料で見積りを出してもらいたいこと」を伝えてください。ほとんどの業者は快く引き受けると思いますが、なかには嫌な反応を示したり、自分の会社に決めるように強く勧めてきたりする業者がいるかもしれません。そういった業者は避けるようにしましょう。
それぞれ見積りが提出されたら、金額以外の部分も細かくチェックすることが重要です。他社よりも極端に安いところは、工程のどこかを抜かしていたり、廃材の廃棄が法令通りに行われていなかったりすることがあります。しっかりと見積書のなかに記されている項目と金額を比較して決めてください。
補助金の有無を確認して活用する
ブロック塀に対する調査や撤去・改修などについて、補助金制度を設けている自治体が多くあります。これは平成30年に起こった大阪北部地震でブロック塀が倒壊して尊い命が奪われたことをきっかけに、危険なブロック塀に対する安全管理の意識が社会全体で高まったことによります。
しかし、その内容や申請方法、申請条件等は各自治体によって異なりますので、自治体のホームページなどを調べたり、直接、担当窓口に問い合わせてみたりしてください。
私たちマトイにお力になることがあれば、お気軽にこちらからもお声がけください。
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塀周辺の不用品を処分する
壁に沿ってプランターや植木鉢が置かれていたり、建物と塀の間の人目に付かないところに使わなくなった植木鉢などが積まれていたりするのを見かけることがあります。また、不要になった土が寄せ集まってブロック塀が土留めのような状態になっていることもあります。
このような状態になっていると、これらを取り除くことから工事が始まります。そうなるとその分、時間や労力、廃棄物などが増えて費用もかさむことになります。ですから、ブロック塀周辺の不用品は事前に施主様ご自身で片付けておくことで、その分の時間や費用が省けます。
ブロック塀撤去後の対処方法
ブロック塀を撤去した後はそのまま…というわけにはいきません。ブロック塀が設置されていたのは風雨や気候の刺激を和らげ、プライバシーを保護する必要があったからなので、撤去後はそれに代わる対処が必要です。
安全なブロック塀を再設置
倒れにくい安全なブロック塀を作るために、ブロックの厚さと塀の高さ、地盤に合わせた基礎、鉄筋の間隔など細かい基準が建築基準法によって定められています。それらの条件を満たす安全なブロック塀を改めて設置します。
目隠しフェンスを設置
目隠しフェンスとは、人の視線を遮って場所を仕切ります。また、フェンスはブロック塀よりも軽いため、もしも倒壊したとしても人に重大な被害を及ぼす危険性は少ないと考えられます。
生け垣を作る
定期的なメンテナンスが必要ですが、植物で造られる生け垣は圧迫感が少なく、四季折々の変化を楽しむことができます。また防風・防音効果なども期待できます。
まとめ
ブロック塀は本来、私たちの生活を守り、快適な状態にしてくれるものです。しかし、時が経つとともにさまざまな変化が起こって、その機能を十分に果たせなくなります。それだけでなく、”倒壊”という事態が起こった場合、生活を守るどころか生命に危険を及ぼす可能性もあります。
ブロック塀の所有者となる方々は、ブロック塀の新旧に関係なく、日ごろからその状態を気にかけておいてください。そしてもし変化が認められたり、不安を感じたりするようなことがあれば、早急に専門家に調査を依頼し、結果に応じて改修や撤去を検討してください。そのまま放置しておくことはとても危険です。
私たちマトイでもそういった相談は受け付けています。「ちょっとおかしい感じがする……」というような曖昧な感覚でも、気になるようなことがあれば、ご連絡ください。
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一緒に考え、対策を検討させていただきます。
記事の監修
株式会社マトイ 営業担当菅野(かんの)
株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
ご不明な点やご要望、疑問に思われていることはございませんか。
どんな些細なことでも丁寧にお答えいたします。お気軽にお問い合せください。
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