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看板の撤去、どこに頼めばいい? 依頼先、費用、段取りについて

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 街を歩いていると、実にさまざまな看板があります。
 職業病でしょうか? ちょっと変わった看板を見ると、「あの看板はどのような構造で取り付けているのだろう? 自分だったら解体は○○を使って、こんな段取りでやるけれど、他の人はどのような方法で撤去するだろう?」などと考えてしまいます。
 今回は、建物とはちょっと違う、看板の解体について説明します。

看板のさまざまな種類と撤去費用の目安

 実際に看板を掲げている方が、なんらかの理由で看板の撤去を検討するとき、費用や撤去方法が気になるかもしれません。高い場所に設置してある場合はなおさらでしょう。
 看板の撤去費用は、撤去する看板の種類や取り付けられている状態によっても変わってきます。まず、看板の種類と、それぞれのタイプの看板を撤去する際の費用の目安について説明します。

看板の種類と撤去費用の目安

 “看板”といっても、いろいろなタイプがあります。撤去には、簡単に撤去できるものから、重機が必要なものまであります。看板には、次のような種類があります。

【壁面看板】

ビルの壁などにパネルを直接取り付ける看板。
撤去費用:10,000円~。
条件によっては10万円以上の場合もある。

【スタンド看板】

店舗の前に設置される看板。手書きの黒板メニューなどように簡単に出し入れできるものから、電飾入りの看板などのように地面に固定されたものなどさまざまなものがある。
撤去費用:10,000円~

【袖看板】

ビルの壁などから道路面にせり出すように設置されている看板。
撤去費用:20,000円~

【野立て看板】

ポールを立てて、地面から自立させている看板。
撤去費用:20,000円~

【テント看板】

店の入り口などに貼られているテントタイプの看板。出入りする人や店内を日差しや雨などから守る役割も果たしている。
撤去費用:20,000円~

【内照式看板】

内側から照明器具を使って照らすタイプの看板。
撤去費用:20,000円~

 これらの種類のほか、その看板の大きさ、基礎の有無や基礎撤去の有無などによって解体費用は変わります。ご自身が解体を検討しているものの解体費用を、できるだけ正確に把握するためには、業者に見積もってもらうことが必要です。

看板撤去費用を構成する費用項目

 看板の撤去費用は、「撤去費」、工具や重機の使用に伴う備品などの「副資材消耗費」、撤去によって発生した廃材処理のための「処分費」、「諸経費」などから成ります。さらに脚立では間に合わないような高所での作業や人通りの激しい場所での作業の場合は、高所作業車や警備員などを手配するための費用が加算されます。

看板撤去費用に影響するポイント

 看板の撤去費用は、前述のように看板の種類や位置のほかに、高所や建てられている場所などによっても変動します。ここで改めて、看板の撤去費用に影響するポイントについて説明します。

① サイズ
 小さいものと大きなものでは、施工や解体に必要な作業員の人数や作業時間が変わります。そのため、看板の大きさを決めるサイズは、撤去費用を決めるポイントの1つです。

② 処分
 当然のことながら、看板は撤去したらそれで作業が終了というものではありません。撤去した後に、適切にその廃棄物を処分しなくてはなりません。看板の素材はそれぞれに異なっているため正しく分別して、それに応じた処分を行います。それによって、処分費用がかかってきます。

③ 設置場所や周辺の状況
 看板の設置場所が、建物の壁面や屋上などであれば高所作業車や足場などの設置が必要になります。また、その場所が人通りの激しい場所であれば、警備員なども必要になります。さらに基礎を作って、その上に設置されているものであれば基礎の解体も行います。これらの条件によって、撤去費用は大きく変わってきます。

屋外広告物条例と看板の撤去が必要なとき

 屋外に看板を設置する際、その場所が確保できたら、広告に対しては何の条件もなく設置できるわけではありません。また、解体に際しても同様です。屋外に設置する看板は“屋外広告物”とも呼ばれ、設置や解体に際しては、屋外広告物条例に則した対応が求められます。

屋外広告物法と屋外広告物条例の概要

 看板は「屋外広告」という枠組みの1つであり、これを掲げるには屋外広告物法や屋外広告物条例といった規定に沿ったものであることが求められます。
 屋外広告物法とは、良好な景観を形成し、もしくは風致の維持、公衆への危害防止のために屋外広告物の表示や屋外広告物を掲げる物件の設置や維持、屋外広告業についての基準を定めることを目的としています。
 そして「屋外広告物条例」は、この法律に基づいて屋外広告物や掲出物件について各自治体が制定したものです。街に良好な景観を形成し、自然が織りなす風情を大切に維持し、公衆に対する危害を防止する、といった観点から屋外広告物の規制を行っています。自治体によってその内容に若干の違いはありますが、規制の概要は次のようなものとなります。

① 広告物の表示等を禁止する区域を定める=禁止区域
 住居専用地域、景観地区、風致地区、重要文化財等周辺地域、公園・緑地・古墳、官公署、学校、図書館、その他知事が指定する区域・場所等

② 広告物の表示灯を真摯する物件を定める=禁止物件
 橋梁・トンネル・高架構造、街路樹、信号機・道路標識・ガードレール、電話ボックス・郵便ポスト、電柱・街路灯、銅像・記念碑、その他知事が指定する物件等

③ 広告物の許可等の背減を加える区域を定める=許可区域
 道路・鉄道等の用地、河川・湖沼・山、港湾、空港、駅前広場、その他知事が指定する区域

④ 広告物等の形状、面積、色彩、意匠その他の表示・設置の方法を定める=広告物等の規格(または規格基準等)
※なお、次の広告物等については禁止区域等の規定は適用されません。
・法令の規定により表示する広告物
・公職選挙法による選挙運動のために使用するポスター
・自家用広告物等の規則で定める基準に適合するもの
・冠婚葬祭、または祭礼のため一時的に表示する広告物
・国または地方公共団体が公共目的で表示する広告物、等

保守・点検の管理義務と異常時のメンテナンス・撤去交換

 なお、屋外広告物条例では、看板を掲げた設置者に対して看板の管理や撤去を義務付けています。保守点検するポイントは主に次の表のとおりです。

表 屋外広告物の点検すべき主な個所と項目

点検箇所 点検項目
基礎部・上部構造部 ぐらつき、基礎部のクラック、鉄骨の錆び・劣化、クラック等の有無や程度
支持部 溶接部、ボルトナットのゆるみなど
取り付け部 アンカーボルトの腐食・変形、溶接部や取り付け周辺の異常の有無など
広告板・文字 表示面板の腐食、箱文字などの腐食・破損など
照明装置 不点灯、不発光、破損、錆び、機器の劣化など
その他 付属部材の腐食や破損など

 屋外広告物を撤去する場合は、次のようなときがあります。
・許可期間や表示期間、設置期間が満了したとき
・劣化が激しく、周辺の人や物に危害を加えそうなとき
・新しいものに替えるとき
・屋外広告物に記した事業を廃業・廃止したとき、など
 なお、屋外広告物に記した事業を廃業・廃止した場合には、その日から30日以内にその旨を「屋外広告物(掲出物件)除却完了届」として届け出ることが決められています。

看板の種類で選び分ける看板撤去の依頼先

 看板を撤去する場合、どこに依頼したらいいかと悩むことがあるのではないでしょうか。撤去作業をどこに頼むかを考える場合、看板業者と解体業者の2つが挙がります。どちらも撤去作業を引き受けてくれますが、それぞれの特徴と看板の状態を合わせ見てどちらに依頼した方がいいかを考えてみるとよいと思います。

看板業者の特徴と、看板業者に依頼した方がよい看板

 看板業者は、看板の設置や保守・管理などを専門に行っています。そのため、袖看板や壁面看板、垂れ幕状の看板などの撤去を依頼するとよいでしょう。
 また、最初に看板を設置した際は、だいたい看板業者に依頼しているはずです。その際に、定期的なメンテナンスの契約や、撤去についての説明を受けている場合もあります。それがなかったとしても、設置を請け負った看板業者に連絡をして、撤去にも対応してくれるようであれば依頼できます。とくに新しい看板に付け替える場合などは、撤去から取り付けといった作業を続けて行ったり、新しい看板に合わせて撤去した部分を補修し調整したりするといった作業もスムーズに進むでしょう。

解体業者の特徴と、解体業者に依頼した方がよい看板

 解体業者は、多くの場合、看板よりも大きな建物などの解体を行っています。そのため、高所の作業やコンクリートなどで固められた基礎部分を含めた解体作業はお手のもの、といえます。そのため地面に基礎を売ってその上に建てられている看板や高所に設置されている看板は解体業者に依頼すると力を発揮してくれるはずです。

看板撤去を依頼する際の注意点

 看板の撤去については、家屋の解体工事のように何日もかかる大掛かりなものではありません。また、どのように撤去作業が行われるかもあまり知られていません。それだけに、実際に看板を撤去するとき、“ただ看板を外すだけ”と認識し、業者の選択に際しては撤去費用が安い業者を選びがちです。しかし、費用だけで業者を選ぶと、トラブルにつながる可能性があります。そこで、ここで業者を選ぶ際の注意点について説明します。

安すぎる費用

 提示価格が安すぎる業者には注意が必要です。残念なことですが、費用を安くする代わりに、本来、行うべきことを行わずに手を抜くという悪徳業者がいるからです。例えば、本来ならば基礎を撤去した後はきちんと整地すべきなのに整地作業を行わない、看板の撤去した後の壁面の処理をきちんと行わない、廃棄物を不法廃棄してしまう、といったことを行いかねません。そういったことは後々、大家さんとのトラブルや廃棄物の不法投棄ではその業者の依頼者にも責任を問われることがあります。業者を選ぶ際は、料金だけでなく、その業者がきちんとした仕事を行ってくれるかどうかを見極める必要があります。

見積りを取る

 見積りを取るのは、費用を知るために欠かせません。しかし、それだけではなく、見積書を通して、その業者を知ることができます。見積り書にかかれている内容が具体的でわかりやすいこと、不明点等に対する施主の質問に丁寧に答えてくれること、問い合わせや依頼に速やかに対応してくれること、等々、見積りを通して業者の良し悪しを見極めるポイントがあります。
 たとえ小さな工事であっても現地調査や見積りは必ず行うようにしましょう。さらに基礎の撤去や高所作業などを含むような規模の工事の場合は、できれば複数の業者に現地調査や相見積りを取ってから業者を選択し、依頼すると安心です。

追加工事について事前確認

 どのような工事でも、想定外のことが起こって「追加工事」が発生する可能性があります。事前にそういった情報をもっていないと、予定していた費用以外に追加費用が発生して慌てかねません。撤去工事に際して追加工事が発生するにはどのようなことがあり得るか、そのようなことが起こった場合に追加費用の発生の有無や費用、施主に確認を取ってから追加工事に着手するといったことなどを事前に確認しておくことが必要です。

仕上げや廃棄物処分について確認

 私たちマトイを含めて、通常の業者は作業に際しては最後の仕上げや廃棄物処分までを責任をもってしっかり行っています。しかし、業者の一部には、そういった基本的なことをしっかり行わない、または追加作業として高い追加料金を加算するものがいます。そういった業者に当たらないためにも、事前に仕上げや廃棄物処分まで一貫して行うことを確認しておきましょう。
 なお、廃棄物は正しく処分することが求められ、解体作業のなかでも費用がかかるものです。廃棄物の処分については、こちらのコラムでも詳しく取り上げていますので、参考にご覧ください。

看板の撤去、どこに頼めばいい? 依頼先、費用、段取りについて

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廃材の処分先、徹底追及!

看板撤去の流れ

 看板撤去は次のような流れで進められていきます。これを見るとお気づきになるかと思いますが、ほぼ、建物の解体と同じような流れです。
 一見、コンパクトで建物解体よりも簡単そうに見える看板撤去ですが、実はしっかりした金属の支柱で支えられ、そのもの自体も重量があります。ちょっとした作業の手違いでその一部でも落下して通行人に当たりでもしたら、大変なことです。私たち作業に当たるものは、常に細心の注意を払いながら、慎重に行っています。

ステップ1:複数の業者に無料見積り依頼

ステップ2:現地調査を経て相見積りとその検討

ステップ3:業者を決定、正式依頼

ステップ4:看板の撤去作業

【看板撤去に向けた事前準備】
①道路使用許可申請の手続き(敷地内の看板を撤去する場合は不要)
②通行者誘導と安全確保のための警備員の手配(敷地内の看板を撤去する場合は不要)
③高所作業車やユニック車などの高所作業のための重機車両等の準備
※これらは、撤去する看板がある場所や看板の大きさ、設置してある場所の環境などによって必要の有無を業者が判断し、準備します。

【袖看板撤去の流れの一例】
周辺の養生と足場の設置
看板の部分を細かく分解し、撤去

①支柱と繋がっている看板を撤去
②足場を使いながら支柱を上部から分割しながら切断していく
③地面に接している支柱を切断
④支柱を支えていよる基礎部分をドリル等で掘り起こして支柱を完全に撤去
⑤基礎と支柱を撤去した後の地面の穴を土で埋めて整地する

ステップ5:完工、撤去費用の支払い

自分で看板撤去する際の見極め

 看板撤去を考えている方のなかには、ご自身で撤去をとお考えの方がいらっしゃるかと思います。しかし、私たちはそれをお勧めしません。
 なぜならば、前項でも少し触れたように、看板は一見してコンパクトで軽く見えますが、実は重量があります。スタンド式の黒板風の看板でもそれなりの重さがあります。さらに金属の台座が付いていたらなおさらです。それと似たようなものを取り付けるのですから、そのもの自体も、それを支える壁や支柱も重量のある頑丈なものです。それを安全に取り外すには、複数の作業員が必要であり、通行する人や建物の外壁や周辺に対する細心の注意、安全対策が必要です。
 こうしたことを前提に、あらためてご自身で撤去可能なもの、業者に任せた方がいいものについてまとめてみました。

【ご自身で撤去可能なもの】
・建物の1階部分に取り付けた、テント看板のテント部分や壁看板・袖看板など。
金具やガラス、厚いプラスチック板などの破片が体に当たることがあります。実施の際は、ゴーグルや手袋などの装備をしっかり整えて行ってください。また、1階でも高い部分に設置されているため、脚立を使用するとともに、補助者に協力してもらいながら安全に行うようにしましょう。

【業者に任せた方がいいもの】
・金属の支柱を使っているもの、高層階に設置されているもの、老朽化が激しく進んでいるもの、コンクリート基礎を含むものなど。
なお、ご自身で撤去する場合の準備や注意点などは、家屋や物置、駐車場などをDIYする場合と共通しています。こちらのコラムも参考になさってください。

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看板撤去に必要な手続き

 看板撤去に際して、必要な手続きが2つあります。それは道路使用許可申請と屋外広告物除却完了届です。それぞれについて説明します。

【道路使用許可申請】
 看板の多くは人通りのある通りに面して設置されています。そのため、撤去作業に際しても、通行する人びとへの注意と配慮は欠かせません。そして、撤去作業によって交通を妨げる可能性があるために、道路使用許可申請を行う必要があります。
これは工事を請け負った業者が行いますが、施主様が行うことも可能です。いずれにしても、工事着工の2週間前までには申請を出す必要があります。
なお、道路使用許可申請については、こちらのコラムでも詳しく説明していますので、ご一読ください。

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解体にまつわる届出を網羅!

【屋外広告物除却完了届】
 これは、その看板を撤去したことを届け出るものです。看板に記されている業を辞めて看板を撤去した場合、その日から30日以内にこの届を各自治体の長宛てに提出します。

まとめ

 以前、地元の商店会の方が眼帯をしていたので尋ねると、古い看板をご自分で取り外そうとしたとき、錆びのかけらが目に入って、目の表面をわずかながら傷つけてしまったというのです。その看板は小さいながらも、表看板として活躍していました。何十年と風雨にさらされてきたために、ネジ1本も錆びついて外すのが大変。格闘の末なんとかネジは外れたものの、錆びが目に飛び込んできた、ということでした。しかし、考えようで、飛び込んできたのが小さな錆びの一部で、ネジでなかったことは不幸中の幸いでした。結局、看板は業者に取り外しを依頼したそうです。
 「自分でも取り外せそうだから…」というお声を聞くと、どうしても冒頭の話を思い出し、ハラハラします。費用のことも大切ですが、私たちが何よりも優先しているのは、施主様にとっても、工事現場周辺を通行する方々にとっても「安全」であることです。
もちろん決定なさるのは施主様ですが、私たちは解体のプロとして施主様のお考えに沿いながら、より安全な方法を施主様と考え、ご提案していきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。
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記事の監修

株式会社マトイ 営業担当菅野

株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
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