解体工事の申請は立地で変わる? 狭い道路や住宅密集地の注意点
かいたいコラム
※弊社コラムに記載の価格は執筆当時のものであり、現在の価格とは異なる場合があります。
解体工事では、着工までにさまざまな申請や届け出が必要になります。申請内容は現場によって異なります。
各種申請には施主が行うものもありますが、多くの場合、解体業者に委託できます。しかし、施主自身が行うことで解体費用を少し抑えられる場合があります。なにより施主として完工までの一連の過程で、どんな申請や手続きが必要であるかを把握しておくことは大切です。
今回は立地によって変わる申請内容などについて、説明します。
マトイでは東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県で解体工事やリフォーム工事を行っています。必要な申請や届け出などを、施主様に代わって行うことも可能です。
建物の解体を考え始めたら、まずはマトイにお問い合わせください。
マトイ無料ご相談・お見積りフォーム
解体工事で必要な申請・手続きの一覧
解体工事では、以下に示しているように「着工前・工事中・工事後」の3段階で必要な申請や手続きがあります。
〇着工前
【建設リサイクル法の届け出】
・延べ床面積80㎡以上の建物の解体時に必要。ただし、地域によっては80㎡以下でもこの届出が必要なことがある
・着工の7日前までに届け出る
・届け先 市区町村
【アスベスト事前調査・結果報告】
・解体工事では、事前調査および結果報告が義務
・事前調査実施の期限の規定はないが、アスベストが含まれていた場合は、着工の14日前までに特定粉じん排出等作業届を提出する必要がある。それから逆算して2~3週間前までに事前調査を終了しておくことが必要
・床面積80㎡以上の建物の解体工事では、アスベスト事前調査結果の電子報告が必須
・結果報告先 石綿事前調査結果報告システム(電子申請)
【特定粉じん排出等作業実施届】*
・アスベスト事前調査によって、解体する建物にアスベストが含まれていた場合、アスベスト除去作業の14日前までに届け出る
・届け出先 自治体および労働基準監督署
【道路使用許可】*
・道路上での車両の駐車、資材搬入など、交通に影響を及ぼす作業を行う場合に必要
・提出先:作業場所を管轄する警察署
【道路占用許可】*
・足場や仮囲いなどを道路上・道路上空にはみ出して継続的に設置する場合に必要
・提出先:道路管理者(国・都道府県・市区町村)
【各種ライフライン停止手続き】
・ガス、水道、電気、テレビ、通信など
・原則として施主が行う
・水道は、工事中の散水などが必要になるため、停止しないで残しておくことが多い
・届け出先 各ライフラインの窓口
冒頭にある建設リサイクル法は、解体工事や廃棄物の適正処理に関わる重要な法律です。こちらのコラムで説明していますので、是非、ご覧ください。
〇工事中
【特定建設作業届】*
・騒音や振動などが発生する重機を使用する工事の際に届け出る
・着工の7日前までに届け出る
・届け出先 市区町村
【産業廃棄物管理票(マニフェスト)】
・産業廃棄物の排出事業者である業者が産業廃棄物管理票を交付
・産業廃棄物が適正に処理されるのを確認する書類で、通常、マニフェストと呼ばれる
・これによって排出された産業廃棄物を、運搬➡中間処理➡最終処分の流れを記録し、追跡
・適切に処理されたことをこの書類で施主は確認し、E票を保管
「マニフェスト」という言葉はいろいろな分野で使われています。解体工事におけるマニフェストについて、こちらのコラムで詳しく説明していますので、参考になさってください。
〇工事後
【建物滅失登記】
・建物を解体撤去し、もう存在しないことを申請
・届け出 解体後1か月以内
・届け出先 法務局
上記の申請・手続きの項目に「*」が付いているものは必須の手続きではありませんが、ほとんどの解体工事において必要になるものです。
解体工事における申請・手続きの多くは解体業者に委託可能ですが、建物滅失登記は施主様ご自身が申請するか、土地家屋調査士に委託します。こちらに建物滅失登記について説明していますので、理解しておくことが大切です。
解体工事で必要な申請・手続きと、立地によって追加される申請・手続き
解体工事では、前項で挙げた必須の申請・手続きのほか、現場の立地に応じて追加となる申請・手続きがあります。
建て替えや売却などで、初めて家の解体工事をする方は、業者選びから準備、そして解体工事完了まで、いろいろと戸惑うことでしょう。こちらのコラムでは戸建て住宅の解体準備から完工までの流れに沿って、説明しています。併せてお読みください。
解体工事で必須の申請・手続き
必ず申請・手続きを取るべきものとして、次のものがあります。
〇建設リサイクル法による届け出
〇アスベスト事前調査・結果報告
〇各種ライフライン停止手続き
〇特定建設作業届
〇産業廃棄物管理票(マニフェスト)
〇建物滅失登記
現場の立地に応じて必要な申請・手続き
解体現場の周辺環境に応じて、以下のように必要になる申請・手続きもあります。
〇特定粉じん排出等作業実施届
アスベスト事前調査によって、解体する建物にアスベストが含まれていた場合、アスベスト除去作業の14日前までに自治体および労働基準監督署に届け出る。それによってアスベスト除去作業を行うことができる
〇道路使用に関するもの
現場となる周辺の道路に工事車両を駐停車する必要がある場合に必要になる
・道路使用許可
・道路占用許可
・私道使用の合意書など
マトイは東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県での解体工事やリフォーム工事をお請けしています。施主様のパートナーとして、自治体の補助金活用、各種申請手続き、土地活用などのご相談にも対応しています。まずはお気軽に、お問い合わせください。
マトイ無料ご相談・お見積りフォーム
東京都内の解体現場が抱えがちな問題点と必要な追加手続き
東京都内の解体工事現場は地方と比較すると、敷地が狭く、建物同士が密集し、道路幅が狭い傾向があります。そのため、地方よりも工事計画や各種手続きが複雑になります。比較的よくみられるものと、その場合に追加となる手続きや確認事項について説明します。
前面道路が狭い(幅員4m未満)場合や旗竿地
〇現場の問題点
現場前面の道路が狭かったり、旗竿地だったりする現場は、重機などの工事車両の通行がしにくい、人や車両の通行時の見通しが悪い、といった問題が発生しやすくなります。また現場敷地内に駐停車して作業をすることが難しい状況も起こりがちになります。
〇必要な手続きと対策
通常の解体手続きに加えて、道路使用許可・道路占用許可・搬出計画の事前協議・重機搬入計画書などが必要になる場合があります。
【道路使用許可】
搬出トラックの停車、重機の搬入などによって道路をふさぐため、道路使用許可が必要になります。また狭い道路では人や車両の通行時の見通しが悪くなりがちで、安全確保のためのガードマンの配置が必要になります。
また旗竿地や狭い道路は私道になっているケースもあり、その所有権の確認やクレーン吊り込みでの作業を取り入れる場合は、その許可が必要になるケースがあります。この場合、通常の道路使用許可よりも提出書類が多くなります。
【道路占用許可】
幅員が狭いと、現場に設置する仮囲い・防音パネル・養生シートや、クレーンを支えるために取り付ける装置の一部が道路にはみ出すことが多くあります。これらの場合に、道路占用許可が必要になります。
道路占用許可は、前述の道路使用許可とは異なります。道路使用許可は警察に届け出ますが、道路占用許可は区役所などの道路管理者に届け出ます。また審査に時間がかかりがちなので、早めに相談する必要があります。
【区役所や警察との搬出計画の事前協議】
狭い道路では、搬出ルートや車両の待機場所、通行規制について等、行政と事前協議する必要があります。なかには事前協議を義務化している区もあるので、確認が必要です。
【重機搬入計画書】
現場によって重機が入れない、旋回できない、といったケースがあります。この場合は小型重機を分解して搬入したり、クレーンによる吊り込みなどの特殊作業が必要になり、警察や行政に計画書を提出する場合があります。
【特定建設作業届(騒音・振動)】
狭い道路や旗竿地では、ブレーカーや大型バックホウなどの影響が近隣に大きくなるため、特定建設作業届の提出がほぼ必須になります。
私道に面している
〇現場の問題点
現場が私道に面している場合の問題点として、次の点が挙げられます。
・舗装損壊や側溝破損などの損傷リスクが高く、復旧費用に関するトラブルが起こりがちなので、事前写真の撮影が必須
・車両が入れないことから小運搬が増え、工期の延長や追加費用が発生する可能性が高い
・クレーン吊り込みを行う場合、隣地同意書が必要。道路使用許可や道路占用許可と併せて申請
・緊急車両の通行確保が求められる
・消防署から作業時間に関する指導が入ることがある
・私道の通行権の確認が必須
解体工事現場が「私道」に面している場合は、公道に面した現場よりも “追加の同意書・通行許可・損傷リスクへの対策” が必須になります。また 私道は公道とは異なり、所有者や管理者の確認が必要で、所有者の同意が最重要の手続きになります。
〇必要な手続きと対策
【私道所有者(または管理組合)の同意書の取得】
同意書では次の項目について確認します。
・車両(トラック・重機)の通行許可
・養生や仮囲いの設置許可
・私道の損傷時の復旧方法
・工事期間中の通行制限の可否
・クレーンやユニックのアウトリガー(支える台)設置の可否
なお対象となる私道が共有の場合は、共有者全員の同意が必要になることもあります。私道所有者(共有者)の同意が必要になる場合があります。
また公道側では道路使用許可・道路占用許可が必要となり、搬出計画や重機搬入計画の事前協議も求められます。
私道は損傷リスクが高く、復旧費用のトラブルが多いため、事前写真の撮影と近隣説明の強化が必須です。
住宅密集地で隣家との距離が極めて近い
〇現場の問題点
隣家との距離が極めて近い現場で最大の問題点は、隣家の外壁や塀の損傷リスクが高いことです。振動や粉じんによる隣家への影響が大きくなります。
そのため、通常の解体よりも追加の安全対策・申請・近隣調整が必須で、行政の手続きも増えます。
〇必要な手続きと対策
【特定建設作業届(騒音・振動)】
バックホウやトラクターショベル、杭打機など、この届け出が必要な機械を使う場合、工事開始7日前までに手続きをする必要があります。
【道路使用許可】
密集地では、搬出車両の停車や通行規制が必要になることがほとんどです。その際は、現場となる地区の警察署で許可取得の手続きを取ります。
【道路占用許可】
防音パネルや仮囲いが道路にはみ出す場合に必要になります。
密集地の解体は「隣家を傷つけないこと」が最優先になります。そのため、手壊し・二重養生・事前記録・近隣説明・行政手続きの5点セットが必須となります。
空中に障害物がある
〇現場の問題点
空中にある障害物とは、電線、光ケーブル、看板、隣家の庇やバルコニーなどがあります。これらは本来撤去すべきものではなく、誤って撤去したり損傷したりすると次のことが起こるリスクがあります。
・電線接触 → 感電、停電、通信障害
・重機の上部接触 → 隣家損傷、賠償問題
・落下物が障害物に引っかかり隣家へ飛散
・クレーン作業の制限 → 工期延長
・移設工事の遅れ → 着工遅延
〇必要な手続きと対策
空中に障害物がある解体工事では、 “接触事故の防止”と“占用物の管理者との事前協議”が最重要となります。そのために、次に挙げるような申請や手続きが必要になります。
【電力会社や通信会社への事前協議(必須)】
空中障害物が電線や通信線の場合、東京電力や、NTT、KDDI、ソフトバンク光など通信事業者へ事前連絡し、以下を確認します。
・線の種類(高圧・低圧・通信)
・移設・防護の必要性
・作業中の安全距離
(移設が必要な場合は 電力会社・通信会社の工事が別途必要になります)
【道路使用許可】
空中障害物の影響によってクレーン作業、高所作業車の設置、車両の停車等が必要になる場合、警察署による道路使用許可が必要になります。
【道路占用許可】
高所作業車の一部が道路にはみ出したり、防護柵や仮囲いが道路側に出る場合、区役所または市役所による道路占用許可が必要になります。
【樹木の伐採許可】
街路樹や公道側の樹木は勝手に伐採できません。伐採が必要な場合は、道路管理者(市区町村)への申請が必要です。
【隣家所有者の同意書】(隣家の構造物が干渉する場合)
庇、バルコニー、看板など隣家の構造物が作業に支障をきたすために次のことを行う場合、隣家所有者の同意書が必要です。
・接触防止のための養生
・一時的な撤去
・作業スペースの利用など
都内に多くある込み入った条件が重なる場所の解体工事は、追加作業とともに費用もかさみがち。そんな時に知っておきたいのが自治体の補助金制度です。
こちらのコラムを参考に、最新情報を確認して補助金を活用してください。
込み入った解体現場を見抜く解体のプロの視点
私たち解体のプロは、図面や現地を見ることで、手間のかかり具合や安全対策の種類を判断します。それは「危険な要素」を事前に見つける洞察力によるもので、プロの視点ともいえるでしょう。住宅密集地や旗竿地、空中障害物など、条件が複雑な現場ほど、このプロの洞察によって工事の安全性と効率を高めます。
空中障害物を事前に確認
私たち解体のプロは、事前の現地調査で地上から空中へと縦横に視野を広げ、「解体作業の動きを妨げる要素」を確認します。さらに“どの工程で、どの動きが、どこに当たり得るか”まで予測して、次に挙げるような事前の対策を講じます。
・電力会社・通信会社への事前協議
・隣家所有者への同意取得
・障害物周辺は手壊し工法に切り替え
・重機の旋回角度を制限
・高所作業車の設置計画を調整
振動や騒音への先手の対応
込み入った現場ほど、振動や騒音はトラブルの種になります。
プロは、工事前の段階で「どの工程が、どの家に、どれくらい影響するか」を読み取り、次の対策を打って、トラブルを未然に防ぎます。
・基礎撤去は低振動工法(圧砕機)を選択
・ブレーカー使用時間を短く区切る
・振動が伝わりやすい隣家の基礎・外壁を事前記録
・特定建設作業届を早期に提出
・工程表で「騒音が出る日」を事前に周知
「問題が起きてから対応する」のではなく、“起きる前に潰す”のがプロの仕事です。
重機選択は「旋回」できるか否かをチェック
重機選びで最も大切なことは、サイズや出力ではなく、「この現場で重機が旋回できるか」という点です。そのため次のことを確認します。
・前面道路の幅員
・隣家との離隔
・空中障害物の位置
・搬入経路の曲がり角
・私道や旗竿地の通路幅
これらの確認によって「旋回できない」と判断した現場では、“安全に動ける”ことを見極めて次に挙げた対策を選択します。こういったことが事故防止と工期短縮につながります。
・小型重機の選択
・現場に応じて分解搬入
・クレーン吊り込み
・手壊し工法への変更など、工法の組み替え
解体工事を失敗しないためのポイント
解体工事は複数の要素が組み合わさった複雑な工事です。そこで解体工事を失敗しないために、施主や業者が押さえておくべきポイントをまとめます。
〇現場条件を正確に把握する(道路・隣家・空中障害物)
以下の点を事前に確認し、必要な対策や申請を早めに進めることで、 工事の中断や追加費用を防ぎます。
・前面道路の幅員
・私道の通行権
・隣家との離隔
・電線・通信線・庇などの空中障害物
・重機が旋回できるか
・搬出車両が停車できるか
〇行政手続きは“早めに、漏れなく”進める
解体工事には必要な法定手続きが複数あり、 1つでも漏れると着工できない場合があります。特に密集地や私道・旗竿地では 通常より手続きが増えるため、早めの準備が不可欠です。
〇近隣説明は“工事の一部”と捉える
騒音・振動・粉じんを避けることができない解体工事は、特に密集地では苦情が発生しやすくなります。近隣への説明はトラブルを防ぎ、工事の安全と円滑な進行に直結する重要な工程です。
〇重機や工法の選択は“現場に合わせる”
解体工事に欠かせない重機は、サイズや出力だけでなく、各現場に合わせて「安全に稼働できる重機」を選びます。
現場に合わない重機は、 隣家損傷や工期遅延の原因になります。
〇隣家の保護と現状記録は必須
隣家との距離が近い現場では、 外壁や塀などの損傷リスクが高くなります。そのため、次のことを徹底することで、トラブル発生時の事実関係が明確にできます。
・隣家の外壁・塀・基礎の事前写真記録
・二重養生(防護板+シート)
・重機の接触防止措置
・振動が大きい工程の時間管理
〇解体業者の“登録”と“実績”を必ず確認する
解体工事を事業として行うには建設業許可または解体工事業登録が必要です。工事は、これらの許認可を取得している業者に依頼してください。また、マニフェスト管理や産業廃棄物処理管理をしっかり行っていることを確認しましょう。
〇賠償責任保険の加入を確認する
隣家損傷、車両事故、道路破損など、 解体工事には多くのリスクがあります。それに備えて業者が保険に加入していることを確認しておきましょう。
まとめ
解体工事に必要な申請や手続きは、建設リサイクル法やアスベスト事前調査など、すべての現場で共通するものがあります。一方で、前面道路が狭い、旗竿地、私道、住宅密集地、空中障害物など、立地条件によって追加の申請や対策が必要になる現場があります。
こうした込み入った現場では、道路使用許可・道路占用許可・搬出計画の事前協議・私道所有者の同意書・電力会社や通信会社との事前協議など、解体現場の状況に応じて通常より多くの準備が必要になります。
また、隣家の保護や騒音や振動の対策、重機の選定など、安全確保のための事前対応が工事の安全性を大きく左右します。
マトイでは東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県の各地域で、こうした立地条件に応じた申請や手続きを施主様に代わって行い、安全で確実な解体工事を実施しています。
マトイ無料ご相談・お見積りフォーム

記事の監修
株式会社マトイ 営業担当菅野
株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
ご不明な点やご要望、疑問に思われていることはございませんか。
どんな些細なことでも丁寧にお答えいたします。お気軽にお問い合せください。
解体工事・外構工事なら
よく働くマトイにお任せください!

- お客様を第一に考え、終了後まで全面サポート!
- 安心安全の工事を積み重ね、皆さまの信頼をいただいています!
- 近隣様へ丁寧にご対応。工事終了後も良好なご関係を!
ご相談・お見積りは無料です。
どのような内容でもまずはお気軽に
お問い合わせください!
電話受付 - 平日9:00~18:00 / メール - 24時間受付
Preview
コラム更新のお知らせ






