マトイ かいたいコラム

空き家の解体で知っておきたい東京都の補助金、2023年最新版

かいたいコラム

解体工事・外構工事は
よく働くマトイにお任せください!

解体実績の詳細はこちら

 自治体では、さまざまな補助金や助成金制度があり、解体工事に関連するものもいろいろとあることをご存じでしょうか?
 解体工事はもちろん、建て替えや新築の際にも、使える補助金や助成金はいろいろあります。これを上手に活用することで、経済的負担はずいぶん軽減できるはずです。
 今回は、空き家の解体に役立つ、補助金等の情報をまとめました。どうぞ参考になさってください。

空き家の解体、費用の「困った!」をサポートしてくれる補助金

 決して安くはない解体工事費用。とくに空き家になった実家や、親族から相続したけれど活用していない空き家などの解体は、自分たちの暮らしにかかるお金以外に多額の費用が掛かってしまい、なかなか踏み切れないという方も多いはずです。そういったことも、社会問題になっている空き家問題の一因ではないでしょうか。
 が、自治体の制度を利用することでかなり経済的な負担を軽減できます。
 例えば、家屋は誰も住まなくなると傷みが進みます。風雨や日差しにさらされ、適切なメンテナンスがなされないままでいると外壁や屋根などの老朽化が進み、そのダメージが内部にも及びます。また、庭や家屋周辺には雑草などがはびこり、その環境によって害虫や不法侵入者、ゴミの不法投棄などをしやすくします。防犯、衛生、安全面から空き家は大きな社会問題になっています。

 こういった状態を防ぎ、改善するために各自治体では空き家対策としていくつかの助成制度を備えています。自治体による違いはあるものの、およそ解体費用の1/5~1/2程度の金額が支給されます。
 ただし補助内容は自治体ごとに異なるため、ある程度の予備知識をもって、積極的に自治体に働きかけることをお勧めします。
 適切な管理がなされていない空き家は、その周辺への影響から行政指導が入ったり、特定空家として指定されたりすることがあります。そうならないためにも適切な管理が必要であり、それが難しい場合は解体撤去して新たな土地活用や売却などを検討するのも一案です。できれば避けたい「特定空家指定」は、空き家を所有している方々にとって知っておくべきことです。
 こちらのコラムでもその説明をしていますので、どうぞお読みください。

空き家の解体で知っておきたい東京都の補助金、2023年最新版

かいたいコラム

特定空家を解体する方法は? その手続き・段取り・補助金について解説

空き家の解体に使える補助金の種類

 空き家の解体に活用できる補助金には、次のようなものがあります。

① 老朽危険家屋解体撤去補助金
 家屋の老朽化のために倒壊したり、外壁や屋根材などが強風等によって剥がれて飛ばされたりするなどの可能性が高く、周辺の人やものへ危害が及ぶ可能性がある建物に適用。

② 都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
 老朽化等が著しく進んだことによって、その建物が周辺の景観や環境を損なっている場合に、都市の景観を守ることを目的に、長期間放置された家屋の解体工事に支給。

③ 解体撤去費助成
 倒壊の恐れがある空き家に対して解体費用の一部を支給。

 自治体では、人々の暮らしと命を守るために安全な街づくりに取り組んでいます。解体工事等に対する補助金制度もその一環であり、不燃化や耐震・耐火の面からも解体費用の支援体制を整えている自治体もあります。その1つである不燃化特区制度とそれに関係する補助金制度について、こちらのコラムで説明しています。どうぞご覧ください。

空き家の解体で知っておきたい東京都の補助金、2023年最新版

かいたいコラム

木造住宅密集地域の解体工事まえに知っておくべき、補助金・助成金・支援

補助金等を受ける際の注意点

 補助金や助成金を受ける際にはいくつかの注意点があります。これは申請の前段階から知っておくことで、その後の準備や申請がスムーズに行えます。

① 自治体によって制度が異なる
 解体工事等の補助金に関する情報は、ネット上などにあふれています。
しかし、申請方法や支給額などは自治体ごとに異なります。まずは空き家が存在する自治体における制度を確認しましょう。

② 対象はあくまでも解体工事費用のみ
 空き家を解体する場合、家屋内にある不用品の処分等が必要になります。
 また、家の解体に続いて新たに建て替えをする場合はその費用が発生します。更地に土地を売却する場合は、不動産売買に伴う手続き等にも必要がかかります。しかし、これらは補助金支給の対象外であることを承知しておきましょう。

③ 自治体の予算範囲内で先着順
 空き家解体の助成制度があったとしても、自治体によって予算が異なります。申請件数が予算枠に達すると受付終了となるため、審査や需給は「先着順」ともいえます。
 また、申請の期間も自治体ごとに異なるため、全体のスケジュールをしっかりと検討したうえで、計画的に進める必要があります。

④ 支給は解体工事完了後
 解体工事費用の支払いは業者によって異なりますが、工事後に全額を支払う場合、工事前に手付金を支払って工事後に残金を支払う場合、手付金・中間・工事後の3回に分けて支払う場合があります。
 費用の支払いを計画する際に注意したいのは、補助金を申請しても受給できるのは解体工事が終了してからであることです。
 そのため、補助金を申請し審査が通ったとしても、まずは必要な費用をご自身で準備しておく必要があります。

⑤ 補助金申請前に行うべきことがある
 事項でも説明しますが、補助金等を申請するには、その前に自治体への事前相談や現地調査などが行われます。すぐに申請手続きから始められると思いがちですが、その前段階があること、そしてそのことを含めてスケジュールを立てる必要があります。

補助金等を受ける際の流れ

 前述の注意すべきこととともに補助金や助成金を受ける際の一般的な流れも把握しておきましょう。
 これを知って、全体的な計画を具体的に描いていくことが大切です。とくに支払い計画では補助金等が利用できる場合、補助金等を利用しない場合(補助金等の審査に通らなかった場合)の両方を考えておく必要があります。

① 自治体への事前相談
 空き家解体を検討していることを伝え、どのような助成制度があるか、その対象となる条件、申請の流れ、必要なものなどを確認。

② 自治体による現地調査
 建物の老朽化の程度や耐震状況などを確認。

③ 解体工事の見積り
 複数の業者から相見積りを取って、解体費用としてどのくらいの金額が必要になるかをつかんでおく。

④スケジュール管理
 補助金等を受けられる場合、および受けられない場合の資金プランと工事スケジュールを立てておく。

⑤ 補助金等申請の必要書類を入手
申請に必要な書類を区役所から入手。

⑥ 審査書類の提出
 必要な書類を記入し、見積り書などの必要添付書類とともに区役所に提出。書類提出から審査結果が届くまで、数週間から数カ月ほどかかるといわれています。それまでの間に業者の選定、不用品の処分、補助金等を受けられない場合の資金準備などを整えたうえで、工事を開始。

⑦ 審査結果の通知
 補助金等の交付等が決定されると、通知が届く。

⑧受給書類の準備
 審査が通って補助金等が受給される場合、解体工事終了を待って必要書類を準備して受給のための受付を行う。

 なお、こちらのコラムでも解体工事における助成金の申請方法等について詳しく説明していますので、ご一読なさってください。

空き家の解体で知っておきたい東京都の補助金、2023年最新版

かいたいコラム

東京都での解体に! たくさんある助成金・補助金

2023年、都内で解体工事に使える補助金等の数々

 ここでは東京都内のいくつかの区における空き家を含めた解体工事に関する補助金制度についてご紹介します。ただし、内容については、申請状況などによってこちらに記載したものと違ってくる可能性がありますので、参考情報としてご覧のうえ、実際に申請を検討している場合は、自治体のホームページで調べるか、直接自治体にお問い合わせください。

杉並区……老朽危険空家除却費用の助成

【助成の概要】
 老朽化が著しく、倒壊の危険性の高い空き家を除却する場合の工事費用の一部を補助。

【申請期間】
 単年度事業として毎年行われるため、毎年度末の3月31日までに申請、除却・建て替え等が済んでいることを基準に、申請・審査・解体工事・助成金受給・支払いが終了となる。

【助成の内容】
① 対象となる建物
特定空家およびそれに準じるほど老朽化が著しい危険な空き家。

② 対象者
建物の所有者(個人)

③ 助成内容
150万円を限度額として、解体工事費用の80%を助成。

④ 必要となる条件
*共同住宅・長屋の場合は、全住戸が空室であること。
*助成金交付申請時に住民税を滞納していないこと。
*暴力団または暴力団員と密接な関係を有するものでないこと。
*工事着手前に助成金の交付申請をすること(工事着手後の申請の受付は不可)。

⑤ その他の支援
*不燃化特区制度による取り組み
 「老朽建築物除却等助成金」……解体費用等を最大150万円助成。
 「建て替え促進助成金」……建て替えに際しての設計費等を最大100万円助成。
 「老朽建築物除却後の更地または建て替え後の新築建築物に関わる固定資産税・都市計画税の減免」……老朽建築物を取り壊して更地にした場合に8割、老朽建築物を建て替えた場合には10割の固定資産税・都市計画税が5年間減免。
 「取り壊し・建て替え等に関する専門家への相談」

⑥ 問い合わせ先
老朽危険空家除却費用の助成/杉並区整備部住宅課空家対策係 TEL 03-3312-2111
不燃化特区の助成/杉並区都市整備部市街整備課不燃化推進係 TEL 03-2307-0316

練馬区……耐震化対策としての解体費用

【助成の概要】
 街の耐震化促進事業の一環として、耐震診断、耐震改修工事とともに除却工事や建て替え工事(「防災まちづくり事業」として一部地区)を助成。

【申請期間】
 単年度事業として毎年行われるため、毎年度末の3月31日までに申請、除却・建て替え等が済んでいることを基準に、申請・審査・解体工事・助成金受給・支払いが終了となる。

【助成の内容】
① 対象となる建物
対象地域内にある1981(昭和56)年5月31日以前に建築された住宅。

② 対象者
建物の所有者

③ 助成内容
住宅の除却の場合、助成率2/3 上限額130万円。
住宅の建て替えの場合、解体費用と建て替え費用を合わせて助成率2/3、上限額225万円。

④ 必要となる条件
延べ床面積の過半数を住宅の用途が占め、過去に簡易耐震診断を受けていない建物。解体工事後に建て替えをする場合は、新たな建築物を準耐火建築物以上の燃えにくい構造にすること。

⑤ その他の支援
  *ブロック塀撤去の助成として倒壊の恐れがあるブロック塀の撤去費用を助成。
  *無料簡易耐震診断、事前相談。

⑥ 問い合わせ先
練馬区都市整備部防災まちづくり課耐震化促進係 TEL 03-5984-1938
ブロック塀撤去の助成/練馬区危機管理室危機管理課 TEL 03-5984-2438

 練馬区のように塀の解体費用の補助金制度を整え、家屋解体の補助金と併用して活用できるようにしている自治体も多くあります。
なお、ブロック塀の解体について、こちらのコラムで説明していますので、どうぞお読みください。

空き家の解体で知っておきたい東京都の補助金、2023年最新版

かいたいコラム

そのブロック塀を解体するとしたら…解体の流れと費用、そして境界線について。

品川区……不燃化促進事業としての助成

【助成の概要】
 耐火・準耐火建築物以外の木造建築物の除却に対し、対象建築物の床面積に応じて除却・建て替え費用を助成。

【申請期間】
区が指定する不燃化促進区域および年化促進重点区域によって異なるため、担当部署に問い合わせを。
【助成の内容】
① 対象となる建物
耐火・準耐火建築物以外の木造建築物。

② 対象者
建物の所有者(個人)。

③ 助成内容
1,400万円を限度額として、除却助成対象建築物の床面積に応じて助成金を計算し、実際に要した除却費と床面積で計算した金額を比べて、額の小さい方が助成金額となる。

【除却助成額の計算方法】
建物の床面積(㎡)×28,000円/㎡

④ 必要となる条件
*不燃化促進区域および不燃化促進重点区域にあって、2階建て以上かつ高さが7m以上の耐火建築物。
*建築物の道路に面する部分には、編み入りガラスやベランダ等を設けるなど落下防止措置を図る。
*警報機や安全弁付きなどのガス漏れ防止策を図る。
*下記を使用する部屋や避難上重要な階段室、老化等の内装は燃えない、または燃えにくい材料を使用する。
*敷地面積が100㎡以上の土地については、区で定める緑化基準に基づく緑化を図る。
*ガソリンスタンド等の危険物施設は、防災上安全な構造とする。

⑤ その他の支援
*不燃化促進事業による取り組み
 「一般建築助成」……建築対象建築物の1階から3階までの建築助成対象床面積に応じて、建築主に対して助成。用途は住宅以外でも可。
 加算助成「住宅型不燃建築物助成」……4階以上の建物が指定の条件を満たす場合に助成額が加算。
 加算助成「三世代住宅助成」……建築主が三世代で同居する一定の要件を満たした場合に60万円が加算。

⑥ 問い合わせ先
 品川区都市環境部木密整備推進課不燃化促進担当 TEL 03-5742-6947

江東区……老朽建築物除却助成事業としての助成

【助成の概要】
 老朽化した建物の除却費用を江東区が一部負担することによって建て替え促し、市街地の不燃化および耐震化を推進。

【申請期間】
 申請の締め切りは1月末日。2023(令和5)年度の申請受付は、2024(令和6)年1月31日に締め切り(完了届は2024年2月29日締め切り)。

【助成の内容】
① 対象となる建物
*1970(昭和45)年以前に建てられた木造または木造と鉄骨造の混構造の建物
*1971(昭和46)年~1981(昭和56)年5月31日に建てられた木造建物。
*上記建物の敷地内にある付属建築物(物置・ブロック塀等)の解体費用も含む。

② 対象者
建物の所有者(個人)。

③ 助成内容
助成限度額を50万円として、除却に要する費用の1/2。

④ 必要となる条件
【1970(昭和45)年以前に着工された建物】
*専用住宅、併用住宅、共同住宅、または長屋であること。
*構造が木造、または木造と鉄骨造の混合造であること。
【1971(昭和46)年~1981(昭和56)年5月末までに着工された建物】
*専用住宅、併用住宅、共同住宅、または長屋であること。
*構造が木造、かつ階数が平屋または2階建てであること。
*木造住宅耐震診断の結果、地震に対する安全性が低いと判定されていること。

⑤ その他の支援
記載事項無し。

⑥ 問い合わせ先
江東区都市整備部安全都市づくり課安全都市づくり係 TEL 03-3647-9764

まとめ

 費用負担を軽減してくれる補助金や助成金は、解体工事を始めなにかをしようとする際、とても心強いものです。
 しかし、今回取り上げた練馬区・杉並区・江東区・品川区を見てわかるように、自治体ごとに助成項目も補助金の額も異なります。
 今回のコラム内では触れませんでしたが、毎年度行われている補助金制度でも、その年ごとに補助金の額が増えているところ、逆に減っているところなどがありました。また、不燃化特区制度に関する補助金など、申請期間が迫っているものもあります。
 こうしたことも含めて補助金制度には、自治体のホームページを見ただけではなかなかわかりにくい点も多くあります。空き家に対して解体工事等を検討していらっしゃる方は、今回お伝えした情報を糸口の1つとして、自治体の担当窓口などから詳しい情報を取りながら、ぜひ補助金制度を有効活用してください。
 もちろん私たちマトイでも、皆さまのご相談にいつでも対応させていただいています。補助金の活用や解体後の土地利用など、お気軽にお問い合わせください。“よく働くマトイ”を、皆さまのパートナーとして存分にご活用ください!
マトイ無料ご相談・お見積りフォーム

記事の監修

株式会社マトイ 営業担当菅野

株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
ご不明な点やご要望、疑問に思われていることはございませんか。
どんな些細なことでも丁寧にお答えいたします。お気軽にお問い合せください。

どのような内容でもお気軽にご相談ください。
メールアドレスか、お電話番号さえいただければ、
折り返しご連絡させていただきます。

TEL:03-5947-5606

お見積りはこちら