家の解体業者の調べ方は? 絶対失敗したくない業者選びについて
かいたいコラム 自宅や所有する家を建て替えたり、撤去したりする際に、最初に考えるのは「解体工事をどこに依頼すればいいんだろう?」ということでしょう。
建て替えの場合は、新家屋の建築を行うハウスメーカーや工務店が古家の解体を一緒に行ってくれます。とはいえ、それはハウスメーカーや工務店が自分たちとつながりのある解体業者に依頼するのであって、自社で行うわけではありません。
解体工事のほとんどが100万円以上の費用を出して依頼するものです。できれば、施主様自身が安心して、納得のいく工事をしてくれる業者を選びたいと思うことでしょう。
そこで、今回は解体業者探しや、確かで誠実に作業を行う業者を選ぶポイントなどについて考えてみます。
解体業者を探す方法
解体業者として事業活動を行うには許認可が必要です。しかし、その許認可を得ていない業者がいます。また、許認可を得て業務を行っている業者は全国で47万社以上ありますが、そのなかにはずさんな仕事をする業者もあるようです。
同業者として残念なことですが、作業員の態度が悪く近隣の方々とトラブルを起こす、廃棄物を適切に分別・処理しないなどの手抜き工事をする、といったことを行う業者もいるようです。
こういった結果は、施主様に大きな負担となって降りかかってきます。そうならないためには、しっかり吟味して業者を選ぶことが重要です。業者選びは、まずは業者を探しだすことから始まります。そのための方法には、次のようなものがあります。
知人の紹介
友達や知人に解体工事を経験した人がいた場合、その方にどの業者に依頼したか、作業態度はどうであったか、営業担当者の印象はどうであったか、費用はどのくらいかかったか、などを聞いてみるといいでしょう。
不動産会社やハウスメーカーの紹介・仲介
解体後の土地活用に伴う土地の取り扱いや建物の建築は、不動産会社やハウスメーカー・工務店がかかわります。その前段階となる解体工事は、その不動産会社やハウスメーカー等に紹介してもらう、もしくは一任することもできます。
その場合、不動産会社やハウスメーカー等が解体工事を行うのではなく、関係する解体業者に業務委託することになります。
自力で探す
知人やハウスメーカー等の紹介に頼ることなく、また、もし紹介を受けたとしても、それをただ受け入れるのではなく、自分自身で業者の情報を調べ、確認し、依頼する業者として適切であるか否かを自分で見極めて依頼します。
解体業者探し、各方法のメリットとデメリット、探す際の注意点
解体業者を探すルートとして上記のようなものがあります。そして、それぞれにはメリットとデメリットがありますので、その点を理解したうえで上手に情報を活用しながら業者を探していきましょう。
解体業者探し、各方法のメリットとデメリット
知人の紹介
解体工事を経験した知人から、なんという業者に依頼したか、営業担当者の印象はどうであったか、工事中の作業員の様子はどうであったか、報告や連絡等を含めた工事の進行管理はスムーズだったか、費用はどのくらいかかったか等、直接、具体的なことを聞けてとても参考になります。
しかし、物事の良し悪しの判断は一人ひとり異なることから、知人の方が「良かった」と思う点が、必ずしもご自身が同じように感じるとは限りません。そんなときは、その業者に発注するのを見合わせることになると思いますが、紹介してくれた知人との間で気まずいものを感じたり、友達の顔を立てて依頼したけれど後悔したりする可能性があります。
そうならないためには、「依頼できるかどうかわからないけれど、どうだったか話を聞かせて」という形で話を切り出しておくといいでしょう。
不動産会社やハウスメーカーの紹介・仲介
この場合、不動産会社やハウスメーカー等は提携している解体業者に業務委託をします。そして施主となる方に対して中間マージンを上乗せして解体費用を請求することになります。そのため、解体費用は高くなりがちです。
しかし、一から解体業者を自分で探す手間が省けるほか、解体業者への依頼や解体する物件の特徴や周辺環境等の必要な情報は、不動産会社やハウスメーカー等から解体業者に提供されるため、施主様の負担は軽くなります。
自力で探す
情報が何もない状態から解体業者を探し出し、その内容を吟味しなくてなりません。より良い業者を選ぶためには、たくさんある業者の中から複数の会社を選び出して、その内容をしっかりと見極めて依頼する業者を決めていきます。そのため、施主様の負担は大きく、時間もかかります。
なかには「解体業者は自分で探したいが、時間も手間もかけられない。効率よく、解体業者を探し出したい」と思う方もいらっしゃることでしょう。その場合、オンライン上にある解体業者の「比較サイト」や「一括見積り依頼サイト」などを情報検索ツールの1つとして活用すると、検索時間や調査時間を短縮できます。
解体業者の検索と決定の際の注意点
解体業者を選び出し、決定するに至るまでには、次の点に注意しながら行うことが大切です。
① 1社だけを見て決定しない。
業者を調べたり決定したりする際は、少なくとも2~3社を選び出し、比較・検討したうえで決定してください。
解体費用は解体業者によって人件費や利益率が異なることから、解体費用にも違いがあります。そのため、1社だけでは、その会社が提示する解体費用が適当であるかどうかが判断しにくい状態です。
② 依頼は主体的に。
言い換えると「ハウスメーカーや不動産会社等の“お任せ”にしない」ということです。
解体工事後の計画によって不動産会社やハウスメーカー等に解体工事を一任することがあります。直接解体業者と契約するのと違って、中間マージンが発生するので解体費用が少し高くなりますが、この点に納得がいけばいいと思います。
なにより、解体工事から建築工事まで一貫して行ってくれることは、施主様の負担は大きく減ります。
だからと言って、まったく関心を持たないのは、何らかのトラブルが発生した際の後悔につながりかねません。
解体工事を行う業者は何という業者であるのか、工期はどの程度か、地中埋設物の出現や隣家をはじめとした周辺の家や人々との間にトラブルが発生した際の対応はどのようにするか、追加工事や追加費用の発生時の連絡および対応はどうするか、等々について、ご自身が発注するのと同じ視点で確認することが、先々のリスク回避につながります。
私たちマトイでも、下請けとして解体工事をさせていただくことがあります。その場合、元請けとなる不動産会社やハウスメーカー等の担当者から「施主様からこういった問い合わせがあります」ということを聞くと、「一緒に解体工事に参加してくださっているんだ」とうれしくなり、より仕事に対する意欲が高まります。
マトイでは、解体工事を検討中の方、他の業者に依頼しているものの直接聞きにくいことなどをはじめ、解体工事に関するさまざまな質問・ご相談にお応えしています。どうぞお気軽にマトイの無料相談・無料見積りをご利用ください。
マトイ無料ご相談・お見積りフォーム
理想的な解体業者選びの流れ
解体業者を選ぶ際の流れについて、少し詳しくみてみましょう。解体業者を選んで発注を決定するまで、次のような流れで進めていきます。
Step1 幅広く情報収集
インターネット、解体工事を経験した知人の体験談、地元や関わりのある不動産会社やハウスメーカー等から、どんな解体業者があるのか、評判はどうかなどの情報を集めます。
このとき注意したいのは「発注するかどうかは決めていないけれど、参考情報として教えてほしい」、ということをはっきり伝えることです。そうしないと、相手に「発注を前提として質問している」と勘違いされ、その後ややこしいことになりかねません。
Step2 ホームページをチェック
いくつかの業者が挙がったらホームページをチェックしましょう。
現在は、ほとんどの業者がホームページを開設しています。ホームページをもたない会社が悪い会社というわけではありませんが、情報社会の現代においてその拠り所となるホームページはあったほうが良いと思います。
ホームページでは次の点を確認してください。
*会社名と所在地、連絡先(電話・ファックス・E-mail address )
*建設業許可、解体工事登録、産業廃棄物収集運搬許可等の有無とその番号
*代表者名
*無料見積りの明記
産業廃棄物収集運搬許可は産業廃棄物を運搬するために必要な許可ですが、これをもたない業者は、解体工事によって発生した大量の産業廃棄物を別の業者に依頼して処理場に搬送します。しかし、解体業の許認可とともにこの許可を取得している会社は、自社で産業廃棄物の運搬まで行えるため、工事をより円滑に進めることができます。
この許可や産業廃棄物の処分等について、こちらのコラムで説明していますので、どうぞお読みください。
Step3 業者に直接問い合わせてみる
ホームページをチェックして印象の良かった業者には、WEBから問い合せてみるか電話をかけてみます。
電話をするときは、「無料見積りは行っていますか?」「無料見積りをお願いする際に、こちらから提示すべきものはありますか?」「そちらの会社はどの地域まで対応できますか?」など、質問してみましょう。もちろん、これ以外に聞きたいことを聞いても大丈夫です。
このとき、次のような点に注意してみてください。
*電話対応が丁寧である。
*質問に的確に答えてくれる。
*その段階で答えられないことについてはその理由をはっきり説明し、あらためてどのように応えるかを提示する。
Step4 「良し」と思える業者をピックアップして相見積りを実施。
上記のStep1からStep3を経るなかで、印象が良く、「この業者なら任せられるかも」と思える業者を2~3ピックアップし、相見積りを行います。
なお、相見積りに際しては、業者に提示する情報はどの業者に対しても同じものであることがポイントです。提示する情報が違っていると、見積り書が出た際に比較しにくくなります。
Step5 業者を決定。
出そろった相見積りを比較検討して業者を決定します。
このとき、提示されている費用の合計金額だけでなく、見積り書に記載されている項目、その単位までしっかり確認してください。極端に提示費用が安い場合は何かの項目が抜けている可能性があります。また、単位を「一式」と表記し、具体性に欠けている場合は内容を確認してみましょう。
なお、見積り書をチェックする際のポイントは、こちらのコラムで詳しく説明しています。是非、ご覧ください。
後悔しない解体業者を選ぶポイント
① 解体工事登録、建設業許可を取得している
こちらは基本中の基本となる条件です。まずは見積り依頼前に確認しましょう。
② 行政処分や指名停止を受けていない
廃材の不法投棄や桁外れな費用請求などを行った場合、行政処分や指名停止措置を受ける場合があります。そのような処置を受けていないかは、各都道府県のホームページで調べられます。
③ 損害賠償保険に加入
工事中はどんなに気を付けていても、現場周辺の建物や人に迷惑をかける可能性があります。もしも何らかの迷惑をかけるようなことがあった場合の備えとして、保険に加入していることも大切です。
④ マニフェストの発行ができる
マニフェストは解体工事の際に発生した産業廃棄物が適切に処理されたことを証明するための書類です。施主様が希望すればそのコピーを受け取ることができます。
マニフェストが発行できるか否かを契約以前に確認した際、その返事があいまいな業者は適切に廃棄物の処理を行っていない可能性があります。
⑤ 下請けや孫受けに丸投げしていない
解体工事を請けた会社が、下請けに解体工事を出すことはありうることですが、その時に大切なことは施主様から直接依頼を請けた業者が、見積り段階や工事中の折々の段階でしっかり関わっていることが大切です。そうでなく、マージンだけ取っておいて丸投げ状態では、何らかのトラブルが生じた際の対応に不安が残ります。下請けを使う際は、直接依頼を請けた会社がどのように工事にかかわるかを確認しましょう。
⑥ 見積り書や契約書の内容がわかりやすい
一般の人が見てもわかりやすい見積り書は、施主様に対する親切さの表れともいえます。単価や数量、金額の内訳が分かりやすく記載されていること、不明点などの質問にも丁寧に答えてくれること、など見積書を通してチェックしましょう、
さらに契約の段階で、施工内容や契約金額、工事期間、費用の支払い期限、工事完了の基準等が契約書に記載されていることも確認する必要があります。
⑦ 担当者の印象が良く、連絡や質問・問い合わせ等の対応が分かりやすくスムーズ
担当者の良し悪しは、工事の良し悪しにつながります。また、連絡の窓口となる、事務所内のスタッフの印象も含めて、対応のスムーズさにも注意を払ってください。
⑧ 追加工事や追加費用の発生条件について事前説明がある
できれば起こってほしくない追加工事や追加費用の発生ですが、どんな工事でも想定外のことは起こりえます。
解体工事に際して、そういった事態としてどのようなことが起こりうるのか、その場合の対応はどのようにするのか、そして発生しうる追加費用の負担や金額の目安はどうなるのか、という点について事前に説明をきちんとしてくれる業者は誠実な業者といえます。
⑨ 支払い条件を適切に設定
工事費用の支払いは、現場の規模や業者によっても異なります。一括払いか分割払いか、その支払いのタイミングはいつになるか、について事前に確認しておきましょう。その際、施主様の希望の形も相談してみてください。
⑩ 事故やトラブル発生等に対するクレーム対応を明示
工事中の事故やトラブル等への対処の良し悪しは、その後の施主様と近隣の方々との関係に影響を及ぼしかねません。工事中に起こりうる事故やトラブルの対応について、その業者がどのように対処するかを事前に確認しておきましょう。
その際に、施主様がとくに気になるご近所の方、とくに注意してほしいことなどがあれば、伝えておくと事前にその対策を組み込んでトラブル回避に当たります。
こちらのコラムでも解体工事に際して業者を選ぶポイントを、上記とは異なった切り口で説明しています。どうぞ参考になさってください。
選んで終わりではない、その後も続く解体業者とのパートナーシップ関係
解体業者を選択する最も重要な点は、周囲への安全を配慮した誠実な工事を行うことにあります。誠実な工事とは、確かな知識をベースにした質の高い解体作業、現場や周辺環境に配慮した足場や養生の設置、地中埋設物が発見されたり何らかのトラブルが発生したりした際は迅速に施主様に報告し、適切な対応を取る、等ができることです。
また、解体工事の前から、そして解体工事終了後にも施主様のニーズに応えられる体制を取っている業者は少なくありません。解体業者がもつ、いろいろなリソースを業者とのコミュニケーションを通してしっかりと見極め、活用してください。
一度の解体工事で出会った解体業者が、施主様のその後の暮らしや活動につながるパートナーとなりえます。
まとめ
マトイのスローガンである「よく働くマトイ」には“解体工事を通じて、広く皆様のお役に立ちたい、皆様のパートナーになりたい“という思いを込めています。
そのため、産業廃棄物収集運搬許可を取得し、解体工事中の産業廃棄物の円滑な運搬・処理に役立てるとともに、残置物はもちろん解体工事前の不用品の処分等の対応の際にも活用しています。また、同業者はもちろん、不動産会社やハウスメーカー・工務店とも幅広いネットワークをもって、解体工事後の土地活用のご相談や幅広いニーズに応えています。
こういったマトイの特徴からでしょうか。解体工事がすでに終了した方から、新たなご依頼主様をご紹介いただいたり、建て替え新築やリフォームのご相談をいただいたりと、お付き合いが長く続いている方が何人もいらっしゃいます。
解体工事の終了は次へのスタートです。そのスタートにも立ち会え、皆様の取り組みに伴走するパートナーとして、どうぞマトイをご活用ください。
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記事の監修
株式会社マトイ 営業担当菅野(かんの)
株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
解体は初めてのご経験という方、とても多いのではないでしょうか。
ご不明な点やご要望、疑問に思われていることはございませんか。
どんな些細なことでも丁寧にお答えいたします。お気軽にお問い合せください。
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