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知っておきたい建て替え新築とリフォームの違い

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 「建て替え」というと、「そんなに古くなっているわけではないから、まだまだ先のこと」と思う方も多いことでしょう。
 でも、思いのほかその時期は早く訪れるものです。そんなときに、建て替え新築を選ぶか、それともリフォームをするかの検討をするようになるのですが、案外、日常のこまごましたことに追われてしまって、後から「もっと考えておけばよかった」という事態にならないようにしたいものです。
 そのためには時期早々と思っても、普段から関連する情報に触れておくことをお勧めします。そこで今回は「建て替え新築」や「リフォーム」に関しての情報をまとめてみました。

知っておきたい、「暮らしやすさ」を作るキーワード

 ところで、「建て替え」と「新築」ってどう違う?、たまに聞く「リノベーション」と「リフォーム」って同じこと?、などと用語に関する疑問を持つ方もいらっしゃることでしょう。
 そこで、まずはそれらについて説明します。とくに「近い将来の暮らしやすさ」のために行う建て替えやリフォームの計画を進める場合には、こういった基本的なことを知っておくと選択の幅が広がります。

① 新 築
 何もない更地の状態から基礎を造り、建物を建築すること。建ててから1年未満、かつ未使用の状態の物件。そのため、家屋を売買する場合、築後未入居の状態であっても1年を経過した場合は新築と言ったり、表記したりできない。

② 建て替え新築
 既存の建物を完全に取り壊して、更地の状態になった場所に新しい建物を建築する。

③ 改 築
 既存の建物の一部、もしくはすべてを取り壊した後に、用途・規模・構造が大きく変わらない建物を建てること。

④ 増 築
 既存の建物の床面積を増やすこと。ただし、階段の設置のように、実質的な床面積が増加していなくても増築とみなされる場合もある。

⑤ 移 転
 既存の建物を解体することなく、同じ敷地内で位置を変更すること。

⑥ リフォーム
 基礎の部分は残すなど既存の家屋を活かして、部分的に修繕や増改築をして、より快適に生活できる状態に改装すること。大きく分けると外装リフォームと内装リフォームに分けられ、それぞれの規模は小さなものから大きなものまで、そして内容もさまざま。

⑦ リノベーション
 建物の構造体だけを残したスケルトン状態から、その他のすべてを新しく造り替えることで、リフォームの一種と考えられている。

 このように、いろいろな用語がありますが、実際の場でこれらの違いを厳密に使い分けていることは少ないようです。しかし、実際に建て替え等を検討し、具体的なプランを業者と話し合うようになった段階では、「増築」とか「リノベーション」というように、その内容に応じた用語が出てくるでしょう。
 今回のコラムにおいては、「建て替え新築」、そして改築・増築・移築・リノベーションを「リフォーム」という用語にまとめてさせていただきます。

既存の家をさらに暮らしやすいものに!

 私たちのライフスタイルは、ずっと同じままということはありませんね。いまは子どもや親世帯と一緒に暮らしていたとしても、子どもは成長して独立する時が訪れます。もしかしたら、夫婦2人の暮らしや自分1人の暮らしになることもあるかもしれません。それだけでなく歳を重ねるなかで、程度の差はあってもそれまでできていたことに不自由が生じてきます。
 こういった変化に伴って、建てたときにはとても暮らしやすかった家も、何かと暮らしにくさを感じるようになるでしょう。そして、そこから先の住環境を自分やともに暮らす家族にとって、居心地よく安全で「暮らしやすい」ものにする必要が出てきます。

まず知っておきたい「建て替え新築」と「リフォーム」の違い

 これから先の自分にとって暮らしやすい住環境を造ろうとするとき、「建て替え新築」と「リフォーム」、そして「住み替え」といった選択肢があります。ここでは、「建て替え新築」と「リフォーム」の違いについて考えたいと思います。
 新築の場合、その多くはいま住んでいる家を一度解体撤去して、新たにこれから先のライフスタイルに合った家を造ることになります。リフォームの場合は、いま暮らしている家屋を活かしながら和室をフローリングに変える、部屋数を減らして日常的に使用する部屋を広くする、傷んでいる部分を修繕する、などして暮らしやすい住環境にします。
 ただ、一戸建てならばある程度自由に計画できますが、集合住宅の場合は何らかの制限が加わることになるので、一戸建ての場合以上に事前の業者との綿密な検討が必要です。

将来の暮らしやすさを決めるためのポイント

 しかし、建て替え新築とリフォームのどちらにするかを決めるにあたっては、なにから考え、検討を進めたらいいのか、迷う方もいらっしゃることでしょう。その場合、まずは次のような流れで進めてみてはどうでしょうか。

① 予算はどの程度までかけることができるか
 予算は、無理のない範囲で設定することが大切です。工事内容に関係なく、具体的に計画を進めていくなかで追加費用が生じたり、使用する建材や設備等のグレードを上げることなどが起こり、予算をオーバーしてしまうことがあります。そのような事態に備えて、ある程度余裕をもっておくためにも、最初に設定する予算は無理のない範囲で、ある程度の幅を持たせておくことが必要です。

② 具体的にどのような家に住みたいか
 希望を出すことに費用は掛かりません。こんな住環境であればご自分が暮らしやすい、と思える希望を具体的に書き出してみましょう。この段階で、予算等についてはあまり考えなくていいでしょう。

③ 上記2点をある程度決めて業者に相談
 業者と相談を進めるなかで、予算と希望条件等をすり合わせながら調整を進め、具体的な計画を作り上げていきます。

建て替え新築のメリット・デメリット

 ゼロから家を造り始める新築ですが、必ずしもメリットだけではなく、デメリットもあります。

【建て替え新築のメリット】

*最新の耐震基準を満たして建築されるため、耐震性や耐久性に安心感がある。
*間取りや設備、外観などをある程度自由に設計できる。
*高い断熱性や省エネを備えた設備などを取り入れる場合、すっきりと納められる。
*すべてを同じ時期に新しくするので、全体に統一感のあるデザインにできる。
*リフォームよりも高額のローンを組めることが多い。
*リフォームの頻度が大きく減る。

【建て替え新築のデメリット】

*費用がリフォームに比べて高額になりがち。
*工期が長くなる。
*建て替え期間中の仮住まいや引っ越し費用などが必要になる。
*建て替え費用のほかに解体費用が必要になる。
*不動産取得税や固定資産税、都市計画税、登録免許税などがかかる。
*その地域によって、建て替えできない場合がある。
*実際に完成して、そこで暮らしてみないと、暮らしやすさや使いやすさがわかりにくい。
*壁紙や建具などサンプルで気に入ったものでも、実際に使ってみたらイメージと異なっていたり、使いにくいと感じることがある。

建て替え新築がおススメのケース

 一般的に建て替えをするタイミングの目安は、築30年以上の家とされています。
 建築においては折々に耐震基準等が改定されています。そういったことから、2000年以前に建てられた建物では耐震補強が必要になる可能性があります。また旧耐震基準で建てられている1981年以前に造られた建物は、建て替え新築とリフォームの両方を検討することをお勧めします。これは面倒なことと思われるかもしれませんが、人によっては終の棲家を造ることになります。それだけにより慎重に、吟味して進めることが大切です。

リフォームのメリット・デメリット

 既存の家を取り壊してから取り掛かる建て替え新築よりも、リフォームの方が手軽なように思えますが、本当にそうでしょうか? ここであらためて、リフォームについてもメリット・デメリットを考えてみましょう。

【リフォームのメリット】

*建て替え新築に比べてコストが安くできる。
*建て替え新築に比べて工期が短い。
*必要な部分だけの工事でできるため、その内容によっては普通に暮らした状態でリフォームできる。
*必要なリフォームを、その内容ごとに期間をあけながら行うことができるので、1回の支払いを少なくできる。
*不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税などを軽減できる。

【リフォームのデメリット】

*実際に床や壁をはがしてみたら思いのほか劣化していて、配管や躯体の補強工事など追加工事が必要になる場合がある。
*劣化が激しい場合、補修費用が高額になることがある。
*間取りや外観のデザインを変更する場合、耐震壁など抜くことができないものもあって制限が生じる場合がある。
*リフォームの規模によっては建て替え新築同様に、仮住まいやそれに伴う引っ越し費用や家賃が必要になる場合がある。
*自身の理想を追求しすぎて、費用が高額になることがある。

リフォームがおススメのケース

 リフォームでは、築年数を1つの目安にしていることが多いようです。それぞれの場所によって、その年数は次のように変わってきます。

① 水回り・外壁・屋根など……築10~20年
② リノベーションなど大規模なリフォーム……築20~30年

建て替え新築の流れ

 建て替え新築にするか、それともリフォームにするかを検討するとき、それぞれどのように進めていくのか、全体にわたっての大まかな流れを把握しておくことも必要です。まず、建て替え新築は、次のような流れで進めていきます。

① 依頼する建築会社と解体業者を探して相見積もりを取る。
② 仮住まいを探し、引っ越しをする。
③ 現地調査を行う。
④ 依頼する業者を決定して、契約を結ぶ。
⑤ 仕様等の詳細を打ち合わせる。
⑥ 近隣への挨拶回りをする。
⑦ 仮住まいに引っ越しをする。
⑧ 既存の家を解体して更地にする。
⑨ 新しい家を建てる。
⑩ 竣工検査。
⑪ 仮住まいから引っ越しをする。

 大まかですが、このような流れで進んでいきます。仮住まいへの引っ越し、解体工事、建築工事、そして仮住まいから新しい家への引っ越し、といろいろと行うべきことがあります。
 これらの詳細については、こちらのコラムで説明していますので、どうぞ参考になさってください。

知っておきたい建て替え新築とリフォームの違い

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家の建て替えの流れについて。費用はいくら? どんなものにかかる?

建て替え新築の際の留意点

 なお、建て替え新築する際にはいろいろと気にかけておくべきことがあるのですが、とくに留意すべきこととして次の2点があります。

① 既存の建物が「再建築不可物件」でないか。
 再建築不可物件とは、建築基準法によって定められているもので、「建築基準法上の接道義務を果たしていない土地に建つ建築物」ということです。この「接道義務」とは、その土地の間口が原則「幅4m以上の道路に2m以上接している」必要があるという規定です。これは消防車や救急車といった緊急車両がスムーズに機能するように造られた規定ですが、この規定が作られる前に建てられた建物では、基準を満たしていないものがあります。その建物は、新たに建て替えることができない場合があります。

② 建て替え新築をする場所の土地が、市街化調整区域になっていないか。
 市街化調整区域とは、都市計画法によって決められたエリアです。都市計画法とは、街を機能させるために建築できる建物や地域を細かく設定していく法律です。これによって「市街化区域」「市街化調整区域」「非線引き区域」が各自治体で設定されています。この市街化区域に入っていると、建物を建てるのに規制が設けられて、その内容によっては新たに住宅が建てられないこともあります。
 なお再建築不可物件については、こちらのコラムでも詳しく説明しています。どうぞご一読なさってください。

知っておきたい建て替え新築とリフォームの違い

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再建築不可物件を活用するには? 購入時から考えるべきこと。

フルリフォームの流れ

 フルリフォームとは、建物の骨組みだけを残して、内装や外装、設備等をリフォームすることをいいます。スケルトンリフォームとも呼ばれ、建て替え新築と同じ程度に間取りや設備の変更ができます。
 なお、フルリフォームする際は次のような流れで進めていきます。

① リフォーム業者を探して相見積もりを取る
② 現地調査を行う
③ 依頼する業者を決定して、契約を結ぶ
④ 仕様等の詳細を打ち合わせる
⑤ 近隣への挨拶回りをする
※フルリフォームの場合、建て替えと同じように解体等で騒音や埃などで近隣の方々にご迷惑をおかけすることになるので、挨拶回りはしておくことをお勧めします。
⑥ 必要に応じて仮住まいに引っ越し
⑦ 工事着工
※家の躯体を残して解体工事。設備機器等の内部構造体の取り外し➡壁の石膏ボードやタイルを剥がす➡天井・壁・床の順番で解体➡掃除、といった順に解体を進める。
   ⇩
設備工事、電気工事(配線・配管)
   ⇩
大工工事(床下地造作、外周壁下地造作、外壁工事、天井造作、フローリング貼り)
   ⇩
クロス工事
   ⇩
設備工事、電気工事(設備取り付け)
   ⇩
クリーニング
⑧ 工事完了、引き渡し
⑨ 仮住まいから引っ越し

 フルリフォームはこのような内容で進められていきます。ここで特に重要になるのが「解体」です。なぜならば、解体によって壁材や床に隠れていた部分が現れた際、それまで隠されていた配管や躯体の状態を直接見ることができるからです。
 現地調査だけではわからない、配管の老朽化、漏水やシロアリなどの影響を受けての柱の傷みなどを確認し、必要に応じて補強作業などを行います。
 なお、リフォームに際しての解体については、こちらのコラムでも解説しています。どうぞご一読なさってください。

知っておきたい建て替え新築とリフォームの違い

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リフォームに先立って行う内装解体。木造住居での段取りや費用について

フルリフォームの際の留意点

 なおフルリフォームでは、次の点についてこころに留めておく必要があります。

① 建て替え新築に近い状態まで変えることはできるものの、間取りの変更等にはやはり限界がある。
② リフォームでは住宅ローンは組めない。金融機関ごとにリフォームのためのローンが準備されているが、その融資額は住宅ローンより低い。
③ 工事内容によっては建て替えより費用が高くなることがある。
④ 団地やマンションの場合は、事前に管理組合への申請が必要。
⑤ リフォームでは、「バリアフリー・介護」「省エネ・エコ・断熱」「耐震診断・耐震改修」等に関する補助金や助成金が活用できる場合がある。事前の計画段階から調べ、申請は工事前に行う。

まとめ

 住まいは、私たちが暮らしていくための大切な場所です。そこで休息し、くつろぎ、エネルギーを蓄え、思考し、行動するといったサイクルの拠点となる場所だからです。ただ、私たちのライフスタイルは徐々に変化します。それに応じて「暮らしやすさ」を保つために必要になってくるのが建て替え新築やリフォームです。
 そんな時期にある方々はもちろん、そうでない方々にとっても将来の備えの1つとして建て替え新築やリフォームに関する知識をもっていると早め早めの対応ができると思います。その点で、今回のコラムが皆様のお役にたったらうれしいです。
 マトイでも、リフォームや建て替えに際しての解体やご相談に応じています。どうぞお気軽にお問い合わせください。
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記事の監修

株式会社マトイ 営業担当菅野

株式会社マトイ営業部の菅野です。コラムの監修をしております。
実際に仕事の中で経験したこと、調べてより勉強になったこと、両方を読んでくださる皆さまと共有できたらと思っています。
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